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2015年7月

2015年7月30日 (木)

意向調査

 昇平が就労移行支援事業所に通い始めて1ヶ月が過ぎました。
 原則、週末の土日は休みですが、平日に病院に行ったり祝日があったりと、事業所へ行けない日があったので、それを補うために土曜日にも何度も行きました。バーベキュー大会のイベントもありました。

 その間、昇平は一度も「事業所に行きたくない」とは言いませんでした。
 今までと比べれば拘束時間も長いし、週末も思うように休めないのですが、それでも文句も言わずに、自分で「こことここの土曜日に事業所に行こうと思うんだ」と、カレンダーやスケジュールを書いた手帳を見ながら決めています。
 朝も、自分で起きることはできないけれど、起こせばちゃんと起きてくれます。
 初めのうちは、慣れない生活で疲れるだろうと思って、車で駅まで送迎していましたが、今は、朝と、半ドンの日の帰りは自分の足で歩いています。
 事業所では椅子に座っての研修や実習が多いので、せめて行き帰りだけは歩いて運動してもらおう、と思ってます。 実際、駅まで歩くようになって、体重がまた少し減りました。まだ理想体重よりは重めですが……。

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 そんな中、昨日は市役所の福祉課障がい福祉係の担当のYOさんが、自宅に来てくださいました。
 7月末まではいわばお試し期間なので、それが終わるのに当たって、現在の利用状況が本人に合っているかのアセスメントをするので、事業所側の希望と、利用者側のこちらの希望が合っているかどうかを確認するためです。

 まだ利用し始めて期間が短いので、他のところでどんな様子なのかよくわからないのですが、ここ伊達市は障がい福祉に対して、対応がきめ細かいと感じています。担当する方たちが親切だし、伊達市独自の障害者への支援がいろいろあるし……。もちろん、地域によって、もっと手厚いところもたくさんあるのでしょうが、少なくとも私たちは、「こんなにいろいろ対応してもらえるんだ! すごい!」というのが実感です。

 ちなみに、就労移行支援事業所に通っている間、伊達市では更正訓練費というものが出ます。最大でも数千円くらいの額ですが、1ヶ月間に15日以上事業所を利用しないと半額になってしまいます。
 事業所に通い始めてから、私たちから昇平へ「おこづかい」はあげないことにしたので、昇平は今、とても金欠病です。暑いので自販機で飲み物を買って飲むのですが、それだけで手持ちの金がどんどんなくなるので、危機感を覚えています。(ちなみに昼食はお弁当)
 早くお金が欲しい、早く工賃をもらいたい、と考えているので、この更正訓練費も事業所へ通うとてもよいモチベーションになっています。

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 さて、話を元に戻して、担当のYOさんからは、事業所から「これからもしばらく通ってもらって、様々な技能を身につけていってほしい」という意向があったと聞かされました。
 「昇平さんはどうしたいですか?」と聞かれて、昇平のほうも「しばらくは事業所に通っていろいろ覚えたいです」と返事。
 めでたく双方の意向がマッチして、来月からは本利用になると言われました。

 実際、事業所に通い始めてから、昇平の精神状態はとてもよくなっています。
 以前のように急にフラッシュバックに襲われて落ち込む事が激減したし、以前のようにゲームに没頭して心あらずという様子ではなくなったし、ブログは定期的に更新しているし、受け答えも以前よりしっかりしてきているし。
 自分でもそんな変化を感じるようで、「ぼくは前よりしゃんとしている気がする」などと言っています。
 やることがある。目標に向かって努力している。そして、少しずつでも向上できている。そんな実感が昇平を安定させて、前向きにしているんだろうなぁ、と思います。

 今日は相談支援事業員のYAさんがいらして、1ヶ月利用しての昇平の心情などの聞き取り(モニタリング)をしてくださいます。
 市役所のほうで、事業所と利用者の意向確認をして利用継続を承認して、相談支援事業員が微調整のための聞き取りをする――というところでしょうか。
 やはり対応が手厚い気がします。とても嬉しい限りです。
 一刻も早く子どもに就職してもらいたいご家庭だと、このシステムもまた違った受け取られ方をするのかもしれませんが、我が家は昇平が成長していく時間も見込みながら気長に利用するつもりなので、いいシステムだなぁ、と心から思います。

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 昇平は今日もまた元気に事業所へ行きました。
「世の中って、ぼくがこれまで思っていたほど極端なことが起きる場所じゃないのかもしれないね。穏やかで普通なことがいっぱいあって、中には嫌な人や困った人もいるけれど、困ったときに助けてくれる人もいるっていうことなんだね」
 最近、そんなことをよく言うようになっています。
「ぼくは事業所に行き始めてよかったと思う」
 とも。

 私もそう思っています。
 

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2015年7月26日 (日)

映画「ポケモン」と幼なじみ

 就労関係の記事が続きましたが、今日は日曜日なので、映画を観に行った話を。

 ここ何年か、夏には「ポケモン」の映画を観てきましたが、今年も昇平とL子ちゃんを連れて、「ポケモンXY~光輪の超魔神フーパ~」を観に行ってきました。
 映画そのものも、ストーリーは割とシンプルだったけど、けっこう楽しく観られました。映画館が涼しかったのも嬉しかったです。(今日の福島は最高気温が35℃を超えていました)

 でも、それ以上に面白かったのは(興味深かったのは)、久しぶりで会った昇平とL子ちゃんの様子。
 お友だち以上のものではないし、小学校の頃からのつきあいなので、今でもL子ちゃんがお姉さんぶることが多々。「昇平くん、行くよ」とか「昇平くん、○○してね」とか。
 でも、今年は昇平のほうでそれに対して、「そういう言い方は……。もうそんなふうに言われる年齢じゃないつもりなんだけどな」と小さい声で反論し、それに対してL子ちゃんが「あっ、ごめんね」なんて謝っていました。(でも、ついまた昔の調子で昇平にお小言いったりもするのだけれど)
 以前は昇平のほうがチョロ助で、L子ちゃんはどっしり落ち着いているように見えていたけれど、今になったら、昇平のほうが割と落ち着いていて、L子ちゃんはすぐにテンション上がる感じに見えました。まあ、L子ちゃんは、お友だちとのお出かけに興奮気味だったというのもあったんでしょうけれど。
 「昇平くんはあたしの大声が苦手なんだよね」「もし今またその声を出したら全力で逃げるからな」「わかってるよ」……なんて、本当にお互いよくわかってるよねぇ、なんて思う会話も車の中で交わしていて、私は運転しながら思わず吹き出しそうになりました。

 昇平は今、ひとりで福島市の事業所まで通っているけれど、L子ちゃんのほうは自宅にいて、歳をとってきたおばあちゃんに目配りをしたり、食事の支度を手伝ったりしているようです。おうちの中に役割はあるようだけど、家族以外と外出することはめったにないみたいで、今回の映画には本当に大喜びでした。
 映画が終わってからはフードコートで昼食を食べたのですが、家にいるお父さんやお母さん、おばあちゃんのお土産にするんだ、と言って、たこ焼きやお菓子も買っていました。
 昇平も優しい人間に育ったけれど、L子ちゃんも優しい人になったね、と嬉しく眺めました。

 毎年楽しみらしい「ポケモン」の映画鑑賞。
 2人が希望するなら、ずっと毎年通い続けたいと思うけれど、さていつまでできるのかな、と思わないでもありません。将来、昇平が就職してしまったら、映画どころじゃなくなるかもしれないし。
 2人の成長が嬉しいような、でもちょっぴり寂しいような、そんな気持ちも私は味わった、今回の映画でした。


【CM】
 「てくてく日記4・高校編」を、友人の沼太郎氏のご協力によりバックナンバーに収録することができました。
 よろしかったらご覧ください。

http://www.sets.ne.jp/~asakura/tekuteku/back_numbers/index.html

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2015年7月22日 (水)

少し忙しいほうが元気かも

 就労以降支援事業所に通い始めて1ヶ月になりますが、昇平は今のところ、嫌がることも面倒がることもなく、真面目に通い続けています。
 座学も多いので、長時間集中しきれないときもあるようですが、それでも決められた日数と時間をきちんと通い続けることができるのは、すごいことだと思って見ています。
 7月末までの短期目標は「事業所の流れを知り、休まないように通所する。」ですが、これは問題なくクリアできそうです。

 前々回の記事のように、たまにフラッシュバックを起こして泣いてしまうこともあるのですが、見ていると、あまり大変でない作業の日や休日に起こすことが多くて、学ぶことややることが多い日にはほとんど起きていません。むしろ、元気に帰ってくるほどです。
 昨日も、午前中はインターネットの利用の仕方についてグループでポスター発表をして、パソコンのタイピングの練習をし、午後からは座学で席次や名刺交換のビジネスマナーを学んだようですが、生き生きした顔で帰ってきて、「今日は夕方までの日だから長くて大変かと思っていたら、あっという間に過ぎちゃった気がするよ!」と言っていました。もちろん、フラッシュバックを起こすようなこともなく。
 「今日はやったぞ」「がんばったぞ」という手応えを感じるような、少し忙しいくらいの日のほうが、元気になれるのかもしれません。

 福島でも暑い日が続いているのですが、体調に気をつけながらがんばってほしいな、と思ってます。

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2015年7月17日 (金)

8月の利用表

 昇平はたまに不安定になったり考え込んだりするけれど、おおむね安定して事業所に通っています。
 
 一昨日は、来週提出しなくてはならない8月の利用表を持ち帰ってきました。
 利用表とは、言ってみれば、事業所の勤務表。月の日数-8日が目標日数なので、8月は23日利用が目標。
 スケジュールを見ると、お盆も関係なくやっているようだけれど、平日だけでは21日しかないし、昇平は病院での検査が1日入っているので、3日足りないことになります。

 ところが、8月は土曜日にも行事が多い!
「この土曜日の研修と、この土曜日のイベントと……あと、ここでこれに参加しなくちゃいけないね」
 と、手帳に書き込んであった8月の予定とつきあわせて利用日を決めていったら、昇平が
「けっこう忙しいんだね。フリースクールでキャンプがあったら参加しようと思ったけど、無理だな。お盆に郡山に泊まりに行くのも、今年はできないね」
 と溜息。8月の上旬に郡山の祖母の一周忌(にあたる行事)があるので、郡山の実家には行くのですが、用事があって日帰りで戻らなくてはならないのです。
 社会人の大変さを少し実感したようでした。


 だけど、それをそれだけで終わらせないのが昇平。
 いろいろ考えたようで、今朝になってから
「8月に今までのようなことができないなら、せめて食べ放題の焼き肉屋に行こうよ」
 と言い出しました。なるほど。

 8月は昇平の誕生日があるし、旦那もそれを聞いて楽しみに思ったようなので、ぜひ実現しようと思っています。……昇平と旦那の休みが揃う日曜日に。

 

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2015年7月13日 (月)

たまにフラッシュバック

 日記の更新が1週間ほど空きましたが、昇平は元気に事業所へ通っています。
 先週までは私が駅まで車で送迎していましたが、今週からは運動を兼ねて、朝は歩いて駅へ行くことにしました。ただ、急にがんばりすぎて疲れて続かなくなると困るし、ここ福島では先週後半から猛暑になっていて、今日も36℃などというとんでもない予想最高気温が出ているので、帰りは無理せず私が車で迎えに行くことにしています。

 ただ、最初の緊張が解けてきたのか、少しずつ疲れが出てきたのか、やっぱりフラッシュバックを起こして、ひとりで泣く場面が出てきました。私が把握しているだけで、事業所で1回、自宅で3回。事業所での内容が忙しすぎて疲れたときより、逆にあまり忙しくなくて余裕があったり、家でゲームをしたりしているときに起きるのは不思議です。考える余裕があるから考えすぎるんだろう、と言われたこともありますが……。
 ただ、ほとんどは薬を飲まなくても落ち着くことができています。
 1回だけリスペリドンを頓服したら、その日は早々に寝て、翌日の朝までだるそうにしていました。久しぶりで使ったから、ちょっと効果が強すぎたのかも。「そういうときには半量にしてもいいですよ」と主治医から言われたことがあるのを思い出しました。次にこういうことがあったときには、そうしたほうがいいかも。

 それから、規定日数を充たすために、先週の土曜日にも事業所へ行きました。
 私はイベントも日数に数えてもらえると思っていたのですが、昇平のほうは「イベントは入らないはず」と言い、「じゃあ、事業所で聞いて確かめてみるね」と言って、本当に聞いてきてくれました。こういうことはしっかりできる人です。
 結果として、イベントは日数には入らないとわかり、土曜日にまた事業所へ行ったのでした。
 よくがんばっているので、たまに精神的に少し不安定になるのは当然なのかもしれません。

 明日は医大へ術後の定期検診に行くので、事業所を休みます。
「お昼はどこで食べる?」と今朝も楽しみにしていた昇平でした。
 

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2015年7月 5日 (日)

土曜日にも事業所へ

 昇平が行っている事業所の利用日は、基本的に月曜日から金曜日までになっています。
 その一方で、この福祉サービスを受ける規定として、(その月の日数-8日)以上通うことが目標になっています。今月7月は31日あるので、31-8=23日以上が目標です。
 ところが、今月は20日が海の日で休日だし、医大の術後定期診察のために1日休まなくてはならないので、平日だけの利用では2日足りなくなってしまいます。
 そこで、事業所では土曜日に開所して研修を行ったり、イベントを開催して、利用者は月初めに利用日のスケジュールを立てます。昇平も、事業所のスタッフと相談しながら、自分で利用日を決めてきました。

 昨日の土曜日が、その補填のための利用日でした。
 半日だけですが、通常は昼食タイムも含めて午後1時までなのが、土曜日は正午で終了だったので、終わってから駅ビルでお昼を食べたり、買い物に回ったりしたようです。「今日のお昼は○○にしようかな、△△にしようかな、□□がいいかな」と楽しそうに言いながら出かけていったのが、なんだか印象的でした。
 学生時代にも、そんなふうによく外食してきたわけですが、半分社会人のような立場になって、外食の楽しみを改めて知ったようだし、学生のうちからそういうことができるようになっていて良かった、という気もしました。

 もう一日分の補填は、月半ばにバーベキュー大会が催されるので、それに参加することにしました。車で行くような場所だし、家族の参加もどうぞ、というイベントなので、私も行く予定です。
 昇平はバーベキューが大好き。「就職のための事業所っていうから、どんなに大変なのかとおもったけど、意外と楽しいことがいろいろあるんだね」と話しています。
 もちろん、それは利用者に通い続けてもらうための工夫であるわけですが、良いモチベーションになっているなぁ、と思いながら見ています。

 ちなみに、昨日の土曜日はビジネスマナーの座学で、第一印象の重要性と、そのために自分の身なりなどに気をつけることの大切さを学んだようです。


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2015年7月 1日 (水)

その日の出来事

 昇平は毎日、事業所から帰ってくると、その日の出来事を話してくれます。

「今日は座学でパソコンのタイピングをしたよ」
「今日は手話の練習をしたんだ」
「今日は街のゴミ拾いの奉仕作業をするはずだったんだけど、雨だったから事務所の清掃作業になったんだ。ぼくは丸めた新聞紙で窓ふきをしたよ」

 おかげで、昇平が事業所でどんなふうに過ごしているのか、ある程度はわかります。

 事業所には、昇平がとても苦手にしてきた、「ときどき大声を出す利用者」さんもいました。
 契約のために私が事業所を訪れたときにも、その人は何度もそばに来て、かなり大きな声でひとりごとのように何かを話していました。明らかにかなり重度な方で、昇平が言うには、ひとりごとの内容はゲームやポケモンのことが多いのだそうです。時々歌を口ずさんでいることもあるといいます。

 昇平はこれまで、そんなふうに「急に大声を出す人」「大声でひとりごとを言う人」が本当に苦手で、その人自身は嫌いではないのに、大声で騒ぐことが多いものだから、昇平のほうがパニックになることがよくありました。中学時代には、パニックのあまり大騒ぎを起こして、担任に怪我をさせてしまったこともあります。
 だから、事業所には大声を出す人がいませんように――と親子で願っていたのですが、やはり、そういう方はどうしてもいるようで、ここでも一緒になってしまったのでした。

 ところが、昇平は「○○さんが大声でひとりごとを言っても、ぼくは我慢して落ち着いていられたんだよ」と報告してくれました。
 もちろん気にはなるのですが、その人を見ていて、「自分までパニックを起こして大騒ぎをしたら、みんなに迷惑をかけてしまう、と気がついた」のだそうです。「事務所の人も、周りの人も、その人が大きな声で喋っても知らん顔で何も言わないでいるから、ぼくがわざわざ言うこともないと思った」とも「今日はスタッフの人が『もっと小さな声で』って注意してたんだよ。スタッフが指導するんだから、ぼくが何か言う必要はないんだよね」とも。
 これまで、繰り返し繰り返し、昇平にされてきた説明や指導が、やっと現実の形で実を結んできたんだな、と思って、ものすごく感動してしまいました。
 もちろん、我慢してスルーができた昇平のことも、たくさん誉めました。

 昇平は今はパソコンのタイピングをがんばっています。
 先日の模擬試験の評定も見せてくれたのですが、一応合格点だったものの、タイピングがD評価。ここをがんばればもっと成績が上がる、と自分でも思ったようで、一日の終わりにある「自己啓発」の時間にも、事務所のパソコンを貸してもらって、タイピングの練習をしているそうです。
 自分にできること、がんばれることがあるのも嬉しそうで、「パソコンがある今の時代に生まれてきて良かったなぁ」とまで言っています。
 たぶん、障害を持つ自分たちをサポートしてくれる人や組織や制度があることを、実感で感じて、「ありがたいなぁ」と思っているんだろうと思います。

 事業所に通い始めてまだ十日ほどなのに、急に大人になってきたように見える昇平です。

 

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