« 2010年9月 | トップページ | 2010年11月 »

2010年10月

2010年10月26日 (火)

受診をして

 昨日更新した先週の日記だけでは、心配される方が多いだろうと思うので、月曜日に受診したときの様子もご報告します。

  ☆彡☆彡☆彡☆彡

 月曜日は週末の学校祭の振り替え休日だったので、昇平と一緒に病院へ行って、主治医に相談してきました。
 昇平は、時々ことばが出てこなくて悩む場面はあったものの、最近急に頭に嫌なことが浮かんできて、頭の中がいっぱいになって他のことが考えられなくなること、そうすると勉強もできなくなってしまうこと、つらくて悲しくてしかたないことを、自分の口から報告しました。主治医の質問に答えて、嫌なことというのは「死ね」だとか「殺す」だとかいうやりとりだということや、他のことが考えられなくなるのは10分間くらいだということも、ちゃんと伝えることができました。私がその頻度や、本人が落ち込みやすい場面などについてを補足。
 話を聞いた主治医は、なるほど、というようにうなづいて、「鬱(うつ)というわけではないけれど、嫌な考えで頭がいっぱいになることが、もっと楽になるようにね」と軽い抗鬱剤が処方してくださいました。

 昇平が診察室を出てから話を伺ったけれど、昇平の今の状態は、やはり、本人が成長して周りが見えるようになったことから起きているようです。周囲と自分が比較できるようになったので、「自分はみんなより劣ったダメなヤツなんだ」と自信を失ってしまったし、周囲に目が向くようになったために、「世の中は恐ろしい人や出来事がたくさんある場所だ」と感じて怖くなってしまったんですね、と言われました。
 お薬以外に、家庭や学校でどう対応したらよいかを尋ねたら、「昇平くんは何も悪いことはしていないんだよ」と安心させてあげることや、本人が混乱したり誤解したりしていることを、「そうじゃなくて、こういうことなんだよ」と教えてあげることをしていってください、と。それは全部、私がすでに始めていたことだったので、方向に間違いがなかったことが確認できて、私としては少しほっとしました。

 やはり、「わかる」「できる」「大丈夫」をたくさん感じさせて、本人のセルフエスティームを上げること。
 不安や心配がフラッシュバックしてきたときには、それにしっかり耳を傾け、混乱を丁寧にほどいて、本人が納得できるように説明していくこと。
 鬱の患者に接するのと同様に、頑張れとはっぱをかけるのは厳禁。
 本人が安心して学校へ行けるように、無理はさせずに、でも暖かく応援していくこと。

 これは長い取り組みになると、覚悟が決まりました。
 本人の成長に寄り添って、これからも根気強く、でも、肩に力が入りすぎないように、支援を続けることにします。


 昨夜は、学校が始まるというので昇平がまた不安定になって眠れなくなり、安定剤を頓服させても1時ちかくまで寝付けずにいました。
 今朝は焦らず怒らず本人を起こし、本人のペースで朝ご飯を食べさせ、帰りに一緒にスーパーに回って買い物をすることを約束して、車で学校まで送りました。日中は学校でかなり眠いはずですが、今日を休めば、明日もっと学校に行きにくくなるのが見えているので、そこは先生方にも協力をお願いです。

 大人になる入口で、悩み苦しむのは、昇平だけではありませんが、発達障害をもっていると、その苦しさは倍増されてしまうのかも……とも思いました。
 それでも、これは昇平が自分の力で越えて行かなくてはならない発達課題です。
 我々大人は、それを支え続けることが役目なのですね。
 

☆てくてく日記への感想等はこちらへ→ 「療育掲示板」

|

2010年10月25日 (月)

昇平3行日記・4

※しょっちゅ3行を越えている3行日記。(苦笑)

10月18日(月)
 今朝は先週より元気に登校したと思ったら、8時頃、行きつけの自転車屋さんから「息子さんが調子悪いと呼んでいます」と電話がかかってきて、あわてて飛んでいった。
 交差点で転んで自転車が故障したようで、せっかくの気持ちにケチをつけられて、「ぼくは学校に行ってもダメなんだ。悪いことばかり起きるんだ」とひどく落ち込んでいた。(昇平が遅いので担任が心配して家へ電話してくれて、介助の先生も自転車屋まで駆けつけていた)
 自転車は修理に預けて車で学校まで送り、無理させずに本人の様子を見ながらやってほしいことを、担任に改めてお願いした。

--------------- 

10月19日(火)
 自転車を修理中なので、今朝も車で学校へ送迎したが、普通に登校していって、明るい顔で下校してきた。本人が自信を持てるように、という先生方の配慮のおかげらしい。
 家庭学習でも、わかるはずの問題を「わからない、できない」と早々にあきらめていたので、少しヒントをあげたら、ほとんど全問自分で解くことができた。
 毎日「できた」の体験を積み重ね中。

---------------

10月20日(水)
 自転車が直ってきたので、それに乗って自分で登校。
 今朝は元気で、「行ってきます!」の声にもハリがあった。
 本当に、周囲の対応が表に歴然と現れてくる子だよね。

---------------

10月20日(水)追記
 学校でもかなり元気に過ごせたようで、週末の校内合唱コンクールの練習にも参加する、と自分から言いだしたらしい。家庭学習は、こちらでスケジュールを決めて、やる内容と分量まで指示をしたら、とても順調にやりとげた。
 徐々に回復してきているけれど、時々フラッシュバックを起こして泣いていることもある。今夜はネットの「殺す」「死ね」の書き込みを思い出して、きっと本当に殺人が起きるに違いないと混乱していたので、実際には起きていないことを新聞で確かめさせ、たったひとり本当にそうやって人を殺したのが、秋葉原の無差別殺人犯だったことを話して聞かせたら、その事件は覚えていて、「そんな殺人はめったに起きないんだ」と一応納得した。
 寝るときまでには不安定もすっかり落ちつき、「今日もぼくはがんばったよね」と嬉しそうに言っていた。

---------------

10月21日(木)
 朝は順調に目覚めたのに、DSの動画コミュニティで喧嘩腰のやりとりを目にして大ショックを受け、一気に不安定になってしまった。
 最近昇平がショックを受けるパターンは決まっている。原因はネットの作品かテレビ・新聞のニュースで、その中の感情的なやりとりが処理しきれなくなって、本当に殺人が起きたり、人間全部が悪意あるやりとりをしたりしているような誤解をする。(最近のネットは、「殺す」や「死ね」が本当に多すぎます。溜息)それが、精神的に低調なときにフラッシュバックしてくるから、さらに混乱の回数が増える。
 どうしてそういう喧嘩が起きているのか、それに対して第三者はどうしたらいいのか、ひとつずつ話し合いながら整理していったら、30分以上かかったが、ようやく昇平なりに納得して落ち着いた。すでに2ちゃんねるやニコ動、コミュニティ型オンラインゲームからは離れているが、このDSの動画コミュでも、距離の置き方を考え始めた様子。
 「昔は人が大勢いてにぎやかなところのほうが好きだと思っていたけど、どうやらぼくは、人が少ない穏やかな場所のほうが好きみたいだ」と言って、車で送ろうという私の申し出を断って、自転車で登校していった。大幅遅刻になったので、昇平が家を出た後、学校に電話を入れておいた。

---------------

10月22日(金)
 朝、起き抜けにまた嫌なことを思いだしたようで、着替え途中で落ち込んでしまって、動き出すのに10分くらいかかってしまった。
 それでもなんとか立ち直って朝食を食べ、定刻に学校へ行ったので、やれやれ、と思っていたら、学校の公衆電話から電話がかかってきた。「連絡帳を忘れたから持ってきて」
 今日明日が学校祭なので、別なバッグで登校したのが原因。すぐに車で届けたけれど、朝っぱらから私は疲れてしまった。

---------------

10月23日(土)
 学校祭2日目。今日はクラス対抗合唱コンクールがあるので朝から張り切っていたのだけれど、ちょっとしたきっかけでまた落ち込んでしまって、気を取り直して登校するまでに、今朝も10分かかった。
 コンクールでは、協力学級の皆と一緒にステージに上がっていた。
 歌は練習に出たり出なかったりだから、あまり覚えていなかったかもしれないけれど、それでも、皆と一緒に参加できたので、終わった後はいい顔をしていた。

---------------

10月24日(日)

 午前中、家庭教師と数学を勉強するが、簡単な計算にも「わからない」と言って、先生に言われたとおりに計算をするだけだったとのこと。
 普通に過ごしている時間も多いが、全般的に自信をなくしているし、自己否定感や不安も強い。
 週明けに病院へ行って、主治医と相談してくる予定。

---------------

☆てくてく日記への感想等はこちらへ→ 「療育掲示板」

|

2010年10月18日 (月)

昇平3行日記・3

10月11日(月)
 体育の日、晴天。午後から私と英語の予習をする。
 疲れて途中でぼーっとして、休憩時間に15分くらい昼寝していたけれど、嫌なことを思いだして固まることは非常に少なかった。
 やっぱり、その時の精神状態に関係があるのかも。

---------------

10月12日(火)
 朝起きたときから不調だったので、安定剤を飲ませて学校へ送り出したが、一日落ち込みがひどくて授業にならなかったらしい。
 夕方学校へ行って、今の昇平は鬱の初期に近い状態だと思うこと、がんばれと励まさないでほしいこと、これ以上トラブルが続くと学校に来られなくなるので、パニックを起こす場面をできるだけ減らしてもらいたいこと等を担任と話してきた。
 担任も本当に熱心で良い先生なのだけれど……昇平も一生懸命なのだけれど……なんとか良いほうに行ってくれますように。

---------------

10月13日(水)
 昨日よりは元気に登校。
 学校では、表情がいつもより硬く口数も少なかったが、パニックや不安定はなく、まあまあ落ち着いて過ごしていたらしい。
 早く「ぼくは学校でも大丈夫だ」と思えるようになるといいね。

---------------

10月14日(木)
 今朝もかなり沈んだ感じだったが、なんとか登校。
 学校では、実技教科が多かったこともあって、比較的楽しそうに過ごしていたらしい。
 家に帰ってくると元気なんだけれどね……。

---------------

10月15日(金)
 今朝は起きたときから非常に精神不安定で、初めて「学校へ行きたくない」と言い出した。
 まず安定剤を頓服させ、落ち着き始めてから、休むとしたら家で学校と同じ時間勉強をしなくてはいけないこと、それはきっと大変だと思うこと、学校でも調子が悪ければ(調子が良くなるまで)何もしなくていいこと、元気になるまでそっとしておいて欲しいと担任の先生にもお願いしてあること――を話して聞かせた。
 30分くらいかかって、やっと登校する気になったので、朝食を食べさせ、車で学校まで送った。

---------------

10月15日(金)追記
 結局昇平は1~3校時目は隣の多目的教室で寝ていて、4校時目からやっと授業に参加できたらしい。
 眠くなったのは安定剤の副作用もあるとは思うけれど、じゃあ、落ち着かないまま登校できたかといえば、それは絶対に無理だった。
 学校へ行くことに不安や心配を感じなくなるための支援がまず必要だ。――ずっと訴えてきていることだけれどね。

---------------

10月16日(土)
 家庭での支援として、週末に勉強を見ることにした。土曜日は私が国語と英語を1時間ずつ、日曜日は家庭教師が数学を私が英語を1時間ずつ。
 不登校(ぎみ)の子どもの対応として、「家庭で充分休養させる」というのがあるのだけれど、昇平に必要な対応は、それとはちょっと違うような気がする。勉強がわからないこと、自分で自分をコントロールできない状況になることがつらくて、不登校になりかけているわけだから。「わかる」「できる」の経験を積み重ねることが必要。
 国語は万葉集の句の場面をお得意のイラストで再現してもらった。英語も先週の続きで、とてもよくできた。自信がついた昇平は積極的で、とうとう一度も寝なかった。

---------------

10月17日(日)
 今日は数学と英語を勉強した。
 家庭教師には、昨日のうちにメールで昇平が落ち込んでいることを伝えて、自信が持てるような指導をお願いしたところ、得意の計算問題中心で進めてくれたらしい。
 「わかる」「できる」の実感を少しずつ持ち始めている昇平。「ぼく、今日はがんばったよね」と言った顔が晴れやかだった。

---------------

※書くネタがないから、と三行日記を始めたはずが、思いがけなく大波の記録になっています。昇平の不安定さはもうしばらく続くだろうと思いますが、大人になっていくための思春期の、ひとつのプロセスのかもしれません。不登校にならないよう、自分を信じられる人間になっていけるよう、支援し続けようと思っています。
 それにしても、全然三行じゃ収まっていない日記ですね。申し訳ありません~。(苦笑)


☆てくてく日記への感想等はこちらへ→ 「療育掲示板」

|

2010年10月11日 (月)

昇平3行日記・2

10月4日(月)
 中間テスト終了。
 昨夜、不安で寝つけなかった昇平は、案の定、学校でとても眠かったようだ。
 テストが終了したら、嘘のように落ち着いて明るい顔……点数は期待できそうにないけれど、無事やり終えてきたから、まあいいか。(苦笑)
 
---------------

10月5日(火)
 暗い顔で帰宅して、開口一番「ぼくは全然成長していない!」。
 何事かと思ったら、学校の勉強が難しくてよく理解できなかったうえに、今日もまたL子さんの大声につられて騒いでしまったらしい。
 周囲が見えるようになり、自分が見えるようになったからこそ、落ち込むようになったのだけれど、成長の証とわかっていても、親にはなかなかつらいところ。

---------------

10月6日(水)
 数学と理科のテストが返ってきたけれど、案の定、点数的には赤点。
 ただ、どちらの教科も、自分でわかる問題には精いっぱい取り組んでいて、特に、努力した数学の「解の公式を使った計算」は完全正解。
 「よくがんばったね、すごいねー!」と誉めたら、『えっ、そうなの?』という顔をしていた。(笑)

---------------

10月7日(木)
 好奇心から訪問したサイトに、べた一面「死ね死ね死ね…」と書いてあったのを見てショックを受けた昇平。
 少し落ち着いてから、「そんなのを書くのは子どもなんだよ。大人になれば、みんなそんなことは言わなくなるんだから」と話して聞かせたら、「でも、大人になったら、今度は夫婦のこととか、子どものこととか、仕事のこととか、お金のこととかで悪口や文句を言うようになるんだ。世界では国が戦争を起こしてるし。どこまで行っても同じじゃないか」と反論された。
 よくぞそんなところまでわかるようになりました! と思わず感心してしまった。

---------------

10月8日(金)
 今日も学校でまた、いつものパターンのトラブルがあって、昇平が鞄を持って学校から帰ろうとしたらしい。
 パターンがわかっている時には、そのパターンでトラブルが起きる場面を予測して、トラブルが起きにくいように対処しなくてはならないのだけれど、私がわかっていても学校のことには何もできないから、なんとも歯がゆい。
 せめて本人のセルフエスティーム低下を少しでも食い止められるように、と明日から週末は英語の勉強を見てやることにした。

---------------

10月9日(土)
 予定通り、昇平の英語の勉強を見てやったところ、1時間の間に何度もぼんやりする場面があった。
 本人に確かめてみたところ、過去の嫌な出来事を思い出して(=フラッシュバック)、しばらくこちらの言うこともにも勉強にも反応できなくなっていたのだという。連絡帳で「最近授業中にぼんやりすることが多い」と書かれていたのは、これだったのか。
 先日の受診日でも本人の口から主治医に報告していたので、今はまだ様子見。

---------------

10月10日(日)
 家庭教師が今日はお休みなので、2カ月ぶりに、電車に乗って福島駅へ行く練習をした。
 切符の買い方、改札の通り方、目ざす高校までの道順……「慣れればきっと大丈夫だよ」と自分でも言ったとおり、7割くらいは自力でできるようになっていた。
 駅ビルのイタリアンレストランでおいしい昼食を食べ、ゲーセンに行き、本屋で好きなゲームの攻略本を買い、久しぶりにとてもいい顔になって帰宅した。

---------------

☆てくてく日記への感想等はこちらへ→ 「療育掲示板」

|

2010年10月 4日 (月)

昇平3行日記・1

 どうも、改まって書こうと思うと、最近はそれに見合うだけのネタがありません。
 昔々、このコーナーがなかった頃に、その日の出来事を3行日記で毎日書いていたのですが、それを思いだして、「昇平3行日記」なんてものをやってみようと思います。……続くかどうかわかりませんが。(汗)

---------------

10月1日(金)
 今年も、地区の特別支援学級の交流ピクニックで、りょうぜん子どもの村へ。
 小学校入学当初からだから、もう9年も続いたけれど、それも今年で最後と思うと胸に迫るものがある。
 昇平は、小学校でお世話になったドウ子先生や原先生、森村先生にも久しぶりでお会いできたらしい。

---------------

10月2日(土)
 午後、小学校のゆめがおか学級で一緒だった友だちのTくんが遊びに来た。
 3つも歳が違うので、一緒にゲームをすると、どうしても昇平の方が勝ってしまって、Tくんはだんだん面白くなくなる。
 すると、昇平は気づかれないように、そっと負けて、Tくんに勝ちを譲っていた……へぇ。

---------------

10月3日(日)
 このところ、昇平は大好きなアニメの続きを異常なまでに心配している。
 緊張や不安が高まっている時期に、こんなふうに不安定になる感じ……明日は中間テストだものね。
 眠れないでいるのでリスパダール(安定剤)1mgを頓服させたら、12時頃ようやく就寝した。

---------------


☆てくてく日記への感想等はこちらへ→ 「療育掲示板」

|

« 2010年9月 | トップページ | 2010年11月 »