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2008年7月 6日 (日)

学校公開・1

 昨日は中学校の授業参観と教育講演会があった。
 授業参観は学校公開の一環なので、普段の授業の様子を好きな時間に見に行くスタイル。私は3,4校時目を参観に行った。


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 3校時目は協力学級(交流学級)での社会科。日本の歴史を学習していた。
 昇平は30人学級の一番後ろの席。同じくここを協力学級にしているL子ちゃんは、別の列のやっぱり一番後ろの席。介助の赤井先生が二人の間を行ったり来たりして、学習の援助をしてくださっていた。
 社会科は協力学級の担任であるE先生の授業。最初から感じていたのだけれど、子どもたちの気持ちをつかみながら伝えていくことがとても上手な先生。授業そのものも、子どもの興味関心をうまく引き出しながら、それがどういう原因から起きるようになったのか、歴史の中のどの時代に位置することで、どういう事実につながっていくのか、ということを意識して教えていて、見ている私も1時間まったく退屈しなかった。私は子どもの頃、社会科が本当に苦手だったのだけれど、この先生に教えてもらったら社会が好きになっていたかもしれないなぁ、なんて考えた。

 昇平はどうしても話を聞き取るのが苦手なので、授業中、資料を読んでいることが多かったけれど、耳に入った質問には答えていたし、プリント学習にも取り組んでいた。ただ、それに関する先生の指示は聞き落としているので、赤井先生の補助や説明は絶対に必要だった。昇平自身は、社会科にはとても興味があるので、けっこういろいろなことを知っている(資料集や本を読んで覚えているから)。突発的に質問に答えを言ってしまう場面はあるけれど、たいてい正しいので、クラスの他の子たちからは「(社会科について)よく知っているヤツ」と受けとられているのだと、と授業の後でE先生から教えていただいた。へぇ~……。

 授業の後で廊下で出会ったとき、E先生から、昇平がもっと学習に参加できるようになるために、どういう工夫をしたらいいだろう、という話も切り出された。そういうことを親に聞いてもらえたこと自体に感激。でも、私からあまり参考になることは言えなかった。だって、私が知っているのは家庭で一対一で関わっている昇平だけで、30人学級でどうしたらいいのかは、また別の話になってしまから。
 席を前の方にすると、先生の話が聞き取りやすくなるから、もっと授業がわかりやすくなるかもしれない。でも、L子ちゃんは後ろの席の方が落ち着くようだから、二人を介助しなくてはならない赤井先生の動きが難しくなる。学習する人数をもっと減らせば、もちろん昇平はよくわかるようになるけれど、大人数のクラスでの学習から学ぶことや、他の子たちとの関わりのことがあるから、少人数制がいいとも言えない。「昇平くんに(個別に)声をかけるといいかしら?」「ポイントを押さえて質問してあげるとどうかしら?」とE先生は次々思いつかれる。私は「さあ……」と答えるしかなかった。なにしろ、大人数の中での昇平の反応については本当に予測がつかない。だから、いろいろ試してもらうのが一番良いのだろうと思う。
 それでも、そんなふうに、昇平について(そして、昇平以外の子についても)いろいろ考えてくださっている先生の存在に、すごく嬉しい気持ちになった。


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 4時間目に見に行った美術のK先生も、とても良い先生だった。昇平の取りかかりが悪くても、あわてず騒がず。赤井先生と一緒に、昇平が自分から活動に取り組んでいくのを、見守りつつ待ってくださっていた。
 昇平に限らず、いろいろな子どもたちが持つものを受け入れながら指導していくことができる先生、という感じだろうか。押しつけがましくない、とても良い雰囲気を感じた。

 さらに、午後の教育講演会。
 できるだけ前で話を聞こうと保護者席の最前列に座っていたら、たまたま昇平が私の目の前の場所に座った。昨日は33℃と今年一番の暑さ。話は聞きたくないし、暑いしで、昇平は、私が見ているのにも気づかずに腹を立てていたけれど、そこにさりげなく寄っていったのは、昇平の理科の担当のH先生。穏やかに昇平を落ち着かせようとしてくださっていた。
 開演時間が来ていたので、私もそばに行って一緒に落ち着かせたけれど、時間さえあれば私は見守っていて良い場面だった。


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 以上、私が目にしたのは特に対応の上手な先生方だったのかもしれないけれど、それがすべて昇平に直接関わっている先生なのだというのは、特徴的なような気がした。入学して3カ月。先生方もそろそろ昇平への対応の仕方を把握してきた、ということなのだろう。
 中学校は大きいし、先生の人数も多いから、本当にいろいろな先生がいらっしゃるとは思うけれど――こう言っては本当に失礼なのだろうけれど――予想以上に熱心でとても良い先生がたくさんいるのだな、と中学校に行くたびに感じている。特別支援教育の面では、小学校に比べて中学校はだめだ、遅れていると言われてきたけれど、決してそんなことはないぞ、と。中学校だって、今、特別支援教育に向かってがんばり始めているんだ。それも、すべてのクラスにいる、特別な支援を必要としている子どもたちのために。
 
 私たちが中学校に望んだのは、昇平が喜んで通うような学校であることだった。昇平が安心して学習や生活に取り組める学校であること。小学校時代に育んだ「学校が好き」という気持ちを、中学校で失ってしまわないこと。中学校はその期待に応えようとしてくれている、と感じた。
 まだ1年生も1学期。これから昇平たちがどんな風に変化し、成長していくか、学校公開のたびに見守っていこうと思う。
 今回は都合で特支学級の見学には行けなかったから、来学期はぜひそちらものぞきに行く予定。

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