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2008年4月 7日 (月)

入学式

 今日は午後から昇平の中学校の入学式だった。
 昇降口に貼り出されたクラス名簿で協力学級(交流学級)を確認。その後、同じ小学校出身のクラスメートの名前を確認していたら、昇平がいきなり歓声を上げた。
「L子ちゃんが一緒だ!!」
 そう、ゆめがおかで一緒だったL子ちゃんも、同じ協力学級になったのだ。いやぁ、昇平の喜んだこと喜んだこと! 誰と同じクラスになるのか、中学校はどんなところなのかドキドキでいたら、大の仲良しのL子ちゃんと一緒なのだもの。緊張した顔が一気に満面の笑顔になってしまった。

 協力学級に交流授業を受けに行くのに二人一緒のほうがカリキュラムを組みやすいために、学校側でこんなふうに配慮したのだと、ちらっと聞いた。協力学級の担任も、目配りの良さそうなベテランの女の先生だった。式の後で少し話をする機会があったけれど、ちょっと話しただけでも保護者に安心感を持たせてくれる先生で、ここにも学校側の配慮を感じた。
 昇平たちはとりあえず、美術、体育、音楽を協力学級で受けることになるらしい。行事的なものも協力学級で参加する。この感じなら、予想以上にスムーズな交流ができるようになるかもしれない。
 式の間中、二人は協力学級のクラスメートと一緒に席に座り続け、入学者の呼名にもはっきり返事をして起立していた。立派な新入生だった。


 昇平とL子ちゃんが所属する特別支援学級の情緒クラスは、優しそうな年配の男の先生が担任なのだけれど、今日は親族のお葬式で忌引きだった。明日まで休みだと言うけれど、これはどうしようもない。代わりに、隣の知的クラスの担任(男性)と副担任(女性)と介助の先生(女性)が対応してくださった。
 担任と連絡を取り合うための連絡帳が渡されたけれど、システム化されたファイルになっていて感心させられた。これは、また後ほどご紹介しようと思う。

 入学式とその後の説明の、あまり長くもない時間のことだったけれど、その間に学校側の配慮や工夫をいろいろ感じることができた。正直、中学校は小学校に比べると特別支援教育の面で立ち後れていることが多いのだけれど、今この時期に来て、確かに中学校も動き出しているようだ。
 特別支援教育というのは、なにも特別なことじゃないと思う。「その子に必要なことを」「学校にできる形で実現していくこと」で、診断名をもっていない普通の子どもたちにだって行われるべきことなのだ。必要なのは、その子の現状を把握するための観察力と、その子のニーズを見抜く判断力。そして、ちょっとした配慮や工夫ができる想像力と思いやり。決して、そんなに大げさなことじゃない。


 ところで、情緒クラスで先生方と話していて、雨が降ったときのお迎えの話になった。
 昇平は基本的に自転車で登下校するけれど、雨が降ったら私が学校まで車で送迎するようになる。その時にはどうしますか? と聞かれて、「公衆電話から家に電話をかけられます。小学校では毎日そうやって私に電話してきていましたから。ただ、小学校と違って雨の日には中学校の公衆電話が混雑するので、長蛇の列に昇平がかんしゃくを起こすことだけが心配です」 と伝えた。このあたりは、3年前に長男が同じ中学校を卒業しているので、こちらも状況がわかっているのだ。
 とたんに、知的クラスの担任が「大丈夫ですよ。それなら職員室の電話を借りて電話することができますから」と言ってくださった。
 お気持ちは嬉しかったけれど、それはできるだけやらないでほしい、ということをはっきり伝えた。
「この子たちがやがて社会に出て行ったときに、我慢しなくてはならないこと、皆と同じようにしなくてはならないことはたくさんあります。特別扱いにばかり慣れていると、それが当たり前になってしまって、その我慢ができなくなってしまう可能性があります。そうなると、本人が将来困ります。もちろん、どうしてもできないことには配慮をしていただきたいのですが、本人にできることについては、他のみんなと同じようにやらせてもらいたいのです」

 配慮、とひとことで言っても、いろいろな内容がある。当人にできないこと、できるけれど実行するのにとても大変なことに対してはそれに合わせた支援を。でも、当人にできることならば皆と同じように。簡単なようだけれど、特別支援教育において案外見逃されやすい部分だと思ったので、おこがましいようだったけれど、あえてことばにしてお願いした。
 「それは確かにその通りですね」と知的クラスの担任が驚いたようにおっしゃっていた。
 「大丈夫ですよ。慣れるまでしっかり(電話をかける様子を)見ていますから」と介助の先生は言ってくださった。
 ……怖い親が入ってきた、と思われたかも。(苦笑)


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