縄文遺跡と津軽ドライブ・3
↑北東北の道の駅。マーカーで囲んだところが津軽半島。(マップ:東北「道の駅」公式マガジン「おでかけ・みちこ42号」より)
さて、1日目は秋田県の大湯環状列石と青森市の三内丸山遺跡を巡って、縄文時代を学んだり想いをはせたりしましたが、2日目は旦那様が熱中している「道の駅スタンプラリー」に出かけました。
旦那様は3年がかりで近隣の道の駅を制覇していって、東北地方で残っているのは青森県だけになっています。
今回は津軽半島の道の駅を制覇するため、青森市内のホテルを朝8時に出発しました。
あ、ちなみに、経費節約のため2泊とも格安のビジネスホテルでした。
◆道の駅 たいらだて
まず最初は、陸奥湾に面した道の駅たいらだて。
コテージもあってキャンプも楽しめるそうですが、道の駅はまだ開店前だったので外から写真を撮るだけにしました。
スタンプラリーのスタンプは別棟のセンターハウスにあったので、スタンプ帳に無事に押すことができました。
◆高野崎
次の道の駅へ行く前に、津軽半島の東側の先端にある高野崎に寄り道。
灯台の下から赤い橋を渡って磯に下りることができます。
釣り人さんたちが大勢釣り糸を垂れています。
ちなみに灯台の手前はとても綺麗な芝生のキャンプ場になっていて、家族連れがたくさんテントを張っていました。
駐車場は目の前だし食堂もあるので、小さな子ども連れでも安心のようです。(迷惑になるので写真は撮っていません)
磯に下りると水が綺麗!
小さなカニやイソギンチャク、フジツボや亀の手、海藻などなど。
子どもたちと磯遊びするのにも絶好の場所のようです。
風が強いことも多いようなのですが、この日は台風前の凪(なぎ)だったようで、風はほとんどありませんでした。
◆道の駅 いまべつ
のどかな田園風景を走っていたら、突如現れた巨大で近代的な駅。
北海道新幹線の本州側最北端の駅「奥津軽いまべつ」です。
8月に東北北部を襲った大雨のために、駅に通じる道路の路肩が陥没して、ブルーシートがかけられていました。
この後でも出てきますが、今回のドライブでは8月の大雨の爪痕を各地で見ました。
道の駅いまべつは、奥津軽いまべつ駅に隣接。
入り口はステンドグラス風、建物はオレンジ色でとてもお洒落です。
青函トンネルと青森県をイメージしているとか。
中に入ると、地元の手作り菓子や青森県の商品と一緒に、北海道新幹線グッズが。
なかなか面白い道の駅です。
がっぱらもちというお菓子とパンの耳のかりんとうを買って食べましたが、どちらもしみじみ懐かしい味でした。
◆階段国道と龍飛崎(たっぴざき)
津軽半島最北端の龍飛崎には、「国道なのに階段!?」ということで有名な、日本唯一の階段国道があります。
龍飛崎漁港から岬の上の龍飛埼灯台の下まで、国道339号線は362段の階段になっています。
写真左上につづら折りの階段があるのが見えるでしょうか?
かなり急な階段です。
旦那様はここを昇りたくてやってきたので、意気揚々と向かっていきますが、私と息子は昇りきる自信がないので、車で階段の上へ先回りしました。
15分後。
ぜいぜいと息を切らして昇ってきた旦那様を、看板の前で記念撮影。
やっぱり、けっこうきつかったそうです。
同じように階段を昇ってきては、この看板前で記念撮影している人がたくさんいました。
階段国道を(旦那様が)堪能した後は、坂を少し登って龍飛崎の展望台へ。
竜飛(たっぴ)という地名はアイヌ語から来ているという説があり、それに「竜が飛ぶ」という漢字を当てた、と言われています。
橋の欄干にも竜がいました。
竜飛先は竜が飛ぶように風が強い場所と言われていますが、先にも書いたとおり、台風接近の影響か、このときは逆に風がほとんどありませんでした。
ただ、空は一面どんよりした雲におおわれていて、海もかすんで見通しがあまりよくありません。
天気が良ければ津軽海峡ごしに北海道も見えるというのですが……。
龍飛埼灯台にも回ってみました。
すると、海の上の低い雲の上に山並みがうっすらと──。
北海道が見えたー!!(感動)
心の中で「○○○さーん! △△△さーん!」と、北海道在住の友人夫妻を呼んでしまいました。
津軽半島の最北端までやってきたことを実感した瞬間でした。
龍飛崎には綺麗な青い花もたくさん咲いていました。
調べてみたら、なんと西洋野菜のチコリの花! それが自生しています!
どうしてこんなところにチコリの花が? と思って帰宅してから調べたら、昔、龍飛埼の灯台守が灯台のまわりに植えたチコリが岬一帯に広がったと伝えられているとか。
なかなかステキな話ですね。
◆道の駅みんまや
龍飛崎の下には、本州最北の道の駅みんまやがあります。
道の駅には、最初から道の駅として作られたものと、既存の施設を道の駅の条件に合わせて改修して登録されたものとがあるのですが、この道の駅みんまやは後者。
青函トンネルが完成したときに作られた青函トンネル記念館が、道の駅として登録されたものです。
なのでメインはやっぱり青函トンネル。
トンネルが完成するまでを紹介していて、地下の体験坑道にも下りることができます。
私たちは先を急ぐのでちょっと眺めただけで失礼しましたが、興味がある人はじっくり見たい場所だろうと思いました。
◆道の駅十三湖高原
さて、本来であれば、道の駅みんまやからは、津軽半島の海岸沿いに竜泊ラインと呼ばれる国道339号線を通って、道の駅こどまりというところへ回ることができます。
ところが、8月の大雨の影響でここも通行止めになっています。
山中の別の道から道の駅こどまりに行こうとしたのですが、そこも大雨のために通行止め。
さらに大回りをして、もっと南にある道の駅十三湖高原にまず回ることにしました。
青森県の十三湖と言えば、なんと言ってもやっぱり「シジミ」!
道の駅もさぞやと思いながら行ってみると──
え、牛?
道の駅の看板にも黒い牛がいます。
どうやら道の駅の周辺は牧場になっているようです。
でも、道の駅の中に入ったら──
活シジミの量り売り
シジミラーメン、シジミの味噌汁、しじみ汁
シジミエキスのドリンク
数量限定のシジミカレーパンに熱々のシジミ汁と、やっぱりシジミのオンパレードでした。
十三湖が見える東屋で、シジミカレーパンとシジミ汁でお昼ご飯。
カレーの味の中にほのかなシジミの旨味と香りが。
ここでしか味わえないパンでした。
なお、ここにはものすごく長いローラー滑り台があるのですが、台風の影響か、ここも利用禁止になっていました。
◆道の駅こどまり
道の駅「こまどり」と言ってしまいそうになる道の駅ですが、漢字で書くと「道の駅 小泊」。
泊(トマリ)とは大和言葉からアイヌ語に転化したことばで「港・停泊所」のことだそうです。
陸奥湾を含むこの一帯は昔からイカ漁が盛んな地域で、特産はイカだったのですが、近年の温暖化の影響で魚種が変わってきて、最近ではメバルがよく獲れるようになってきたとか。
そこで、小泊がある中泊町では、メバルを使ったメニューをいろいろ考案して売り出し中でした。
メバルと言えば高級魚ですからね。
メバル膳の見本がありましたが、なかなか美味しそうでした。
国道339号線は、道の駅こどまりのすぐ北側で通行止め。
早くまた通れるようになるといいですね。
◆道の駅つるた
さて、国道339号線を南へ引き返し、まだ時間に余裕があったので、津軽半島の根元にある道の駅つるたへ。
ここの建物は地名にちなんで「鶴」の意匠になっていました。
奥の建物に鶴の頭部がついているのがわかるでしょうか?
上から見ると、この建物も手前の建物も、翼を広げた鶴の形になっているそうです。
トイレも2羽の鶴が首を伸ばして寄り添っている形。
こういうの、好きです♪
さて、鶴田の名産はブドウのスチューベン。
折しもブドウの季節なので、道の駅の中はブドウでいっぱいでした。
スチューベンのワインもいっぱい。
午後も遅くなってきたのに、店内にはブドウを買い求めるお客さんが多かったです。
ん? 「こちらのブドウは商品であって試食品ではありません」?
こんな張り紙があるということは、食べていっちゃうお客さんがいるということなんですね。(^^;;
ちなみに10月8日-9日には、ここで第10回スチューベンぶどう祭りが開催されるようです。
私たちは、珍しいスチューベン大福を買って食べました。
スチューベンの汁を練り込んだぶどう色の大福。
味もしっかりスチューベンの味がしました。
竜泊ラインは通ることができませんでしたが、これで津軽半島を一周したことにして、青森市内のホテルに戻りました。
◆おまけ・青森物産館アスパム
最終日は帰る前に青森市内の物産館アスパムに回りました。
台風14号の接近でついに雨が降り出しましたが、最上階の展望台から青森港を眺めることができました。
お土産もいろいろ買いました。
リンゴのぬいぐるみ、かわいい~♪
青森名物金魚ねぷた。あ、アマビエねぷたもある(笑)
ミニステージにも金魚ねぷたがずらり。
2階では青森の自然とねぶた(ねぷた)祭りの360度3D映画を上映していたので観ました。
15分程度の映画だったけれど、各地の祭りの様子からは人々の情熱や熱気がすごく伝わってきて、なんだか涙が出てきました。
青森の人々にとって、祭りは本当に特別な存在なんですね。
今回は時間がなくて回れなかったけれど、次に来たときには「ねぶたの家ワ・ラッセ」にも行ってみたいと思います。
以上で、縄文遺跡と津軽半島を巡るドライブの記録はおしまいです。
長文にお付き合いくださり、ありがとうございました。
(終)
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