発達障害があっても投票に参加する
次男には自閉スペクトラム症とADHDの発達障害があります。
大人になってADHDのほうはだいぶ落ち着きましたが、自分が置かれている状況や社会を総合的に認識することは、自閉スペクトラム症の特徴から、かなり困難です。
それでももう成人年齢なので投票権は有しているし、彼なりに社会に願っていることはあります。
そんな彼に、どうやって自分の意思で候補者や政党を選んで投票してもらうか。
考えて使うようになったのが、上に画像を上げたスマホのボートマッチの活用です。
画像は毎日新聞社のものですが、他の大手新聞社や放送局、インターネットのポータルサイトなども同じようなサービスを行っています。
複数の質問に対して、自分に一番近い考えの項目を選んでいくことで、自分の希望に一番近い候補者や政党が出るようになっています。
今回も、比例代表の政党についてはこれを使って考えてもらいました。
質問はこんな感じですが、内容によっては理解するのがちょっと難しかったり、質問されていることについてそもそも考えたことがなかったりもします。
その場合には彼にわかることばで私が説明したり、「無回答」を選んでもらったりしました。
最終的には2つの政党が同じパーセンテージで一番上にあがってきたのですが、それを見て「前回投票したのと同じ政党があるから、ここにするよ」と自分で決めていました。
前回も今回も同じ政党が上がってきたということは、それだけちゃんと自分の考えを持って社会や政治に希望しているということなんだな、と感心しました。
選挙区の候補者を選ぶのは、各家庭に配布されてくる選挙公報を使いました。
福島県では5人立っていたので、それぞれのプロフィールをざっくり私が説明してから、各候補者の選挙公約を読んで選んでもらいました。
2人の候補者の間で迷っていたのですが、最終的には自分で「どっちも大事なことを言っているけど、フィーリングでこっちかな」と決めていました。
それでいいのだろうと思います。
ボートマッチでの回答を聞いていて思ったのですが、彼はとても平和主義です。
そして、社会のいろんな人に幸せになってもらいたいと思っています。
そういう考え方ができるならば、フィーリングでも、ちゃんと彼なりの意思を反映した候補者選びができているのだろうと思います。
日曜日は、スーパーに買い物に行く前に、家族で投票所に回りました。
私も旦那もそれぞれに投票したい候補者や政党があるのだけれど、それを息子には押しつけたくはありません。
だから、ボートマッチや選挙公報の存在はありがたいです。
家族全員でそれぞれの投票をしてきました。
夏になって、ベランダで育てているポーチュラカが咲き出しました。
植えるところがなくて、植木鉢にタネを1袋全部まいてしまったので、ぎゅうぎゅう満員。
ベランダが半日陰なこともあって、徒長ぎみです(汗)
でも、こんな風に「種から芽が出て育ってきた」「花が咲いた。嬉しいな」と思えるような平和と安全が、なにより大事なのだと、最近の事件からつくづく思います。
そのためにも自分の意思を国会へ伝えていく選挙は大切。
今回も息子がその権利を無駄にすることなく投票できて良かった、と思っています。
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