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2022年3月

2022年3月29日 (火)

「勇者フルート」新作イラスト

長編ヒロイックファンタジー「勇者フルートの冒険28・闇の竜の戦い」の今週の更新はありません。

次週5日5日(火)に更新予定ですが、ワクチン副反応で2日半ダウンしたのと年度末・年度始業務が立て込んでいるせいで、執筆時間が取れていません。

さらにもう1週後の4月12日の更新になるかもしれません。

そのときにはお知らせします。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

そんなところへ天の助けのように届いたのが、さゆたさんからの新作イラストでした。

Toma_sayuta

誰のイラストかわかりますか?(^^)

後ろに立っているのがシン・ウェイ、その手前がメーレーン姫とわかれば、はい、その手を引いて笑顔でいるのはザカラス国の皇太子のトーマ王子ですね。

冷酷で偉ぶっている、子どもらしくない、とさんざんに言われてきたトーマ王子ですが、メーレーン姫が一緒だとご覧のとおりのにこにこ顔です。

メーレーンって天然系だけど、春を運ぶようなお姫様だから、冬の心もいつしか溶かされていくんですよね。

 

さゆたさん、どうもありがとうございました。

後日、サイトのイラストギャラリーにも収録させて頂きます。

 

イラスト描くのが好きだという方。

もしも「フルート」を読んでイラストを描いてくださったら、ぜひメールでお送りください。

ここでご紹介させて頂きます。(*^_^*)

メールアドレスは本編サイトにあります。

http://asakuratosho.sets.ne.jp/tosyo/flute/index.html

 

2022年3月28日 (月)

トライアンドエラー~息子バス通勤に挑戦する

Img_1900

3月16日深夜の強い地震の影響で、阿武隈急行線が運休になってしまいました。

線路や施設にもかなりの被害が出ているようで、伊達市から福島市に出る方面の復旧は今のところ目処が立たない、という発表が。

きゃ~、どうしましょう!?

昇平も旦那も福島市に出勤するのに毎朝利用しているんですけど!!?

 

道路もあちこち被害が出ていて、伊達市の大部分から国道4号線や福島市に出るために阿武隈川を越える橋も、いくつも通行不能になっています。

こちらも大がかりな修理や架け替えが必要になりそうな状況ですが、幸い通行可能な橋も全体の半分くらいはあるので、路線バスは走っています。(橋が通れなくて途中のコースを変更している路線もあります)

当分通勤には路線バスを使うしかなさそうです。

 

11年前の東日本大震災の直後にも阿武隈急行は長い間運休になって、昇平は福島市内の高校に通うのに路線バスを使いました。

が、問題はその後、我々が引っ越しをしたこと。

以前の家の近くを通るバスは1路線しかなかったので、本数は少ないのですが、覚えるのは簡単でした。

でも、今住んでいる場所には4路線バスが来ます。

「こう書いてある方面のバスに乗るんだよ」「乗換アプリのここをこうすると時間と停留所がわかるからね」といろいろ教えて送り出しました。

 

月曜日は春分の日で休みだったので、火曜日が初日でした。

旦那と一緒にバスに乗り、帰りは事業所の近くの停留停からひとりでバスに乗って、ちゃんと帰宅できました。

「新しいことにチャレンジするのって楽しい!」と昇平はご機嫌。

こちらも、うまいこといきそうで良かった、とほっとしました。

 

翌水曜日。

この日は遅出の日なので、彼ひとりでバスに乗って出勤しましたが、問題なく福島市内に出ることができました。

水曜日は事業所が半日なので、帰りのバスも彼ひとりです。

停留所で待ちながら私と、その日決定した大阪・関西万博のイメージキャラクターのことなどLINEでやりとりしていたのですが、そのうち急に

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というLINEが彼から。(地名や固有名詞等は消してあります)

前日乗ったバスと路線が違うバスだったので、逃してしまったのでした。

詳しく聞いてみると、それ以前のバスも逃していて、調べたら次のバスはなんと1時間後。

その日はとても冷たい風が吹く日で、昇平はがっかりするやら寒いやら。

幸い歩いて駅前に行ってもそれほど遠くない場所なので、駅のカフェで温まって時間を待つことにしました。

本人曰く、パニックになりそうなのを必死で我慢して歩き、暖かいカフェオレで落ち着くことができたそうです。

やれやれ、よかった、と思ったのですが……。

 

再び、いや三度彼は乗り損ねてしまいました。

確認しなかった私も悪かったのですが、本人は「事業所に近いバス停から乗る」ことにこだわっていて、せっかく路線バスの始発の駅前まで来ていたのに、またさっきのバス停に戻っていたのでした。

その停留所にはたくさんの路線のバスが次々やってくるので、バスに乗り慣れていない彼には、行き先を見分けるのが大変だったようです。

※彼が言う「バスに書いてある乗り場」とはバスの行き先表示のこと

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めげながらがんばってまた駅の東口へ戻り、そこからやっと正しいバスに乗って帰ってきました。

お疲れ様。

 

さて、翌日の木曜日。

この日は早出で帰りも遅い日なので、行きだけでなく帰りも旦那と一緒のバスになりそうな日でした。

「仕事が終わったので気をつけて帰宅します」とLINEも来たので、そろそろかな、と思っているところにピンポーンとチャイム。

ところが、帰ってきたのは旦那がひとりだけでした。

「あれ、昇平はまだなのか?」

「さっき帰宅するってLINEはあったんだけど。駅から乗ったはずだから、あなたの次のバスになったのかも」

ちょっと心配になって昇平にLINEしてみました。

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うん、大丈夫。

こちらに向かっているね……と待っていると、また彼からLINEが来ました。

 

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自分が住んでいるところとは違う地名になって、乗り間違えに気がつき、急いで下りてバス停の写真を送ってきたのでした。

調べてみたら、彼が乗る予定だったバスの5分前に同じ乗り場から出るバスに乗ってしまったようです。

グーグルマップで停留所付近を見ながら、急いで彼に電話をしました。

「その場所の近くにセブンイレブンがあるよね? お父さんが車で迎えに行くから、そこで待っていて」

「セブンイレブンは見つからないです。○○ってスーパーはある!」

「あ~、それじゃそのスーパーの入り口で待っていて」

旦那、あわてて車で迎えに行きました。

到着するまで時間がかかりそうだったので、ただ待っているのは不安だろうと思い「お父さんが来るまでの間、スーパーでおやつでも買っていたら?」とLINEしたら、「今スーパーから出てきたところです」という返事。

私が言うまでもなく自分の判断で夕食後のおやつを購入していました。

このちゃっかりしたたくましさが彼の強みです。(^^;)

 

帰宅後、さすがに自信をなくして「明日からはお母さんに車で迎えに来てほしい…」と言い出しましたが、それはきっぱり断りました。

今はまだ私が福島まで迎えに行くことも可能ですが、それをやっては、いつまでたっても彼は自分でバスに乗れるようになりません。

阿武隈急行はやがて復旧するでしょう。

でも、急に電車が運休になったときに、バスに乗れないとやっぱり困ります。

少し厳しいかもしれないけれど、慣れさえすれば必ず乗れるようになる人なので、あえて突き放して自分で乗るように励ましました。

本人も「このままだと一生バスに乗れなくなりそうだから頑張ってみる」と言ってくれました。

「失敗は成功体験で上書きしないとね」と言うと、「うん」とうなずきます。

 

彼が正しくバスに乗るためには、行き先をきちんと見極めるのがポイントのようです。

そこで、アプリで行き先を確かめるだけでなく、利用する時間帯のバスの行く先と発車時刻・降車時刻と乗り場番号を一緒に確認して、全部メモに書いていきました。

さすがの昇平も本気です。

全部書き終えるのに30分以上かかりましたが、メモが完成したとき、「うん、今度こそ大丈夫かもしれない」とようやく笑顔になりました。

 

さて、金曜日。

行きは問題なく出勤。

問題の帰りのバス。

駅前から「今から7分後に来る○番乗り場の△△経由××行きのバスを待っています」とLINEが来ました。

そして十数分後

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ちゃんと正しいバスに乗り、その後の停留所から父も乗ってきたので、「このバスで大丈夫」と確信したようです。

よかったよかった。

一安心です。

 

何度も乗降していれば、バスの行き先の見極めにも慣れてきて、事業所に近いバス停からでも乗り降りできるようになることでしょう。

メモではなくアプリを見ての乗降もできるようになれば、行ったことがない場所にもバスを利用して行けるようになります。

そのためには何度も成功して自信をたくさんつけるのが大切なので、今は丁寧に確認を取り合いながら見守っていこうと思います。

 

今日も間もなく昇平が帰ってきます。

正しいバスに乗ったとLINEで連絡がありました。

スマホは本当にありがたい、ともつくづく思っています。

 

【おまけの写真】

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伊達市でも河津桜や水仙が咲き出しました。(伊達市保原町紅屋峠:3月27日撮影)

 

2022年3月22日 (火)

「勇者フルートの冒険28」第36章更新

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勇者フルートシリーズ最終巻「勇者フルートの冒険28・闇の竜の戦い」第36章「気がかり」をアップしました。

http://asakuratosho.sets.ne.jp/tosyo/flute/vol-28/index.html

 

最初にお詫びしておきますが、来週は更新がお休みになります。

明日が新型コロナワクチンの3回目接種日で、副反応がどう出るのか予測がつきません。

息子は一足先に土曜日に接種したのですが、1回目2回目はほとんど副反応がなかったのに、今回はしっかり38.1度の発熱がありました。

彼は一晩で熱が下がりましたが、私はどの程度の副反応になるか。

その状態によっては、再来週も更新が休みになるかもしれません。

本当は、それを見越して原稿を先に進めておきたかったのですが、昨日のブログにも書いたとおり、16日深夜に震度6弱の地震に見舞われまして、その後片付けに執筆時間を取られてしまいました。

こればかりはどうしようもなかったです。

 

次回更新は4月5日(火)の予定。

場合によってはさらに1週間延びて4月12日(火)になるかもしれませんが、ご了承ください。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

Ranjul_chikuchiku

今週の読者イラストは、ちくちくさんの「ランジュール」。

フルートとオリバンの命をつけ狙っていて、独特の話し方と女のような笑い方をする幽霊の魔法使いですが、これも読者から人気のあるキャラクターです。

作者としては、とにかく「得体が知れない」キャラクターとして書いています。

これだけ書き続けていても、やっぱりつかみ所がありません。

まあ、幽霊だからあたりまえかもしれませんけれどね……(笑)

 

2022年3月21日 (月)

震度6弱

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3月16日23時36分、「そろそろ寝ましょうか」と寝室に行って布団に潜ったとたん、強い地震がやってきました。

上の写真は揺れが収まった後に撮影した茶の間の様子です。

震源は福島県沖。最大震度は6強。

私たちが住む伊達市は震度6弱と発表されましたが、その2分ほど前にも強い地震があって、その時点でいち早く安全な駐車場に避難していたので、私たちに怪我はありませんでした。

広範囲で停電も起きたのですが、幸いなことに我が家の付近では電気は消えませんでした。

 

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こちらは茶の間の入り口から撮影した写真。

1年前の2月にも強い地震があったのですが、そのときと同じように本棚の本が散乱しました。

戸棚の上の段にしまってあった碁石も飛び出したので、扉に安全ロックを取り付けたのですが、ご覧のとおりロックを壊してまた飛び出していました。

白黒の碁石が散乱。

とはいえ、前回より散乱の具合はマシでした。

コタツの上にあるのは、玄関に飾ってあった絵の額縁。

外れて床に落ちていましたが、ガラスが壊れることもなくてほっとしました。

 

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寝室。

押し入れの戸を外してカーテンをかけてあるので、中からカラーボックスが落ちて布団を直撃。

引き出しも開いていますが、机の上のパソコンやプリンターは無事でした。

よかった~。

 

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息子の部屋。

1年前の地震で懲りてモノを高いところに置かなくなっていたので、ぬいぐるみやフィギュアが少し散乱した程度で、意外なくらい普通でした。

 

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洗面所。

こちらも洗濯機などは無事。籠が少し動いた程度でしたが、洗面台の棚のモノが洗面ボウルの中に落ちていました。

そのおかげか壊れたモノはなし。

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いちばん被害を被ったのはフラワースタンドの花たち。

植え替えたばかりの多肉植物がマガジンラックに直撃されました。(下敷きになっています)

砂の片付けが大変でした。

 

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Pot

物損は毎日朝食に使っていた皿が2枚と、麦茶ピッチャーが1つ。

ピッチャーは底にヒビが入ってしまって、そこから麦茶が漏れるようになってしまいました。

残念。

でも、よそのお宅では食器棚の食器がかなり割れたようなので、我が家は奇跡的に被害が少ない方でした。

 

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寝室の照明もこんなになりましたが、元に戻したらちゃんとつきました。

よかった。

余震が収まるまで駐車場の車に避難していましたが、様子を見ながら家に戻り、寝られるようにざっと片付けをして2時半頃に寝ました。

もっとも、私は朝まで少しウトウトしただけで、ほとんど寝られませんでしたが。

 

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翌日の地方紙の朝刊には地震の記事が!

福島県の地方紙はもう一紙あるのですが、そちらでも第一面に地震の記事が載ったようです。

11年前の東日本大震災の時もそうでした。

あの混乱の中、翌日にはちゃんと震災を知らせる朝刊が届いたのです。

新聞を発行したり配達したりする関係者の皆様の、使命感やプロ意識は本当にすごい、とつくづく思いました。

 

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翌日、掃除機をかけながら改めてきちんと片付けをして、部屋は元通りになりました。

碁石は去年も今年も落ちて飛び散ったので、戸棚にしまうのはやめて、箱に入れてクロゼットの中にしまうことにしました。

重いものは高い場所に置かない──は鉄則でした。

 

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多肉植物は植え直し。

他の植物も大丈夫そうです。

今度また大きな揺れが来たら、同じようにマガジンラックが倒れてくるのですが、もう少し暖かくなったらフラワースタンドごとベランダに出すので、とりあえず今は同じ場所に。

 

揺れは去年より大きくて、11年前の3.11に似た激しい揺れ方をしたのですが、あのときのことを教訓に、背の高い家具の転倒防止をしておいたので、今回も家具はどれも倒れませんでした。

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ちょっと見えにくいですが、茶の間の戸棚の上に転倒防止装置があります。

 

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ここは借家で家具を壁に固定することはできないので、転倒防止装置がつけられない冷蔵庫や家具には、天井との間に「箱」をはめ込みました。

普通の段ボール箱などですが、それなりに効果はあるようです。

 

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これまた見にくいのですが、背が低い戸棚の下には段ボールを噛ませて、手前をほんのすこし高くしてあります。

これは1年前の地震の後でやった対策。

おかげで今回、この本棚は倒壊をまぬがれました。

 

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食器も食器棚ではなくレンジ台の下にしまってあったので、あまり被害がありませんでした。

うっかり上の段に置いてあった重い食器が下の皿を直撃して割ったので、それは下の段に移しました。

ここでも「重いものは下に」が鉄則でした。

 

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あと、大きな地震に備えてやっておいた方が良いのは、夜の間は風呂の湯を残しておくこと。

今回の地震でも、一晩だけですが、水道が停まりました。

断水すると、飲み水ももちろん困りますが、後片付けの拭き掃除やトイレを流すことができなくなるので、本当に困ります。

日中の地震なら、揺れが収まった時点で風呂にできるだけ水を溜めることができますが、夜だとなかなかそうはいきません。

だから、前の晩の風呂のお湯は、翌朝まで浴槽に残しておいた方が安心です。

 

日本は地震大国です。

地震は時に大きな被害をもたらしますが、地震がなければ日本列島は誕生しなかったし、地震で隆起するからプレートの動きに呑み込まれて沈んだりしないわけなので、日本が地震とセットなのはどうしようもないことです。

だから、3.11以降できる範囲での対策をしてきましたが、それをやっておくだけで被害も後片付けも格段に違う、と今回も実感することができました。

地震が少ないと言われる地域であっても、日本にいる限り、必ずまた大きな地震はやってきます。

備えあれば憂いなしは本当です。

できる範囲での地震対策はしておきたいですね。

 

2022年3月15日 (火)

「勇者フルートの冒険28」第35章更新

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勇者フルートシリーズ最終巻「勇者フルートの冒険28・闇の竜の戦い」第35章「疑問」をアップしました。

http://asakuratosho.sets.ne.jp/tosyo/flute/vol-28/index.html

 

1話ごとが短めなこともありますが、「フルート28」もとうとう100話を超えてしまいました。

過去の作品で一番長かったのは「フルート20・真実の窓の戦い」の132話です。(本文130話+プロローグ+エピローグ)

今回はこれを超えるんじゃないかな……と予想しています。

さすがシリーズ最終巻です。(^^;

 

それにしても、急に春らしくなってきましたね。

こちら福島は早咲きの河津桜もまだ咲き出してはいませんが、春の気配は日に日に強くなっています。

ついでに今日は風も強い。

我が家は花粉症とは今のところ無縁なのですが、風で花粉が飛び散るから、花粉症の方には大変な季節のようですね。

どうぞお大事になさってください。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

さて、今週のイラストはゼン特集。

いろんな方が描いたゼンを一挙掲載します。

Zen

さとう きり・零式さん

 

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さゆたさん

 

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てけくん

 

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ファー子さん

 

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ちくちくさん

 

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くらげさん(ゼンとメール)

 

明るくて朗らかで単純で怪力のゼン。

ドワーフと人間の間に生まれているから外見的には人間に近いし、大地の民のドワーフなのに山で猟師をしているけれど、自分はドワーフだというプライドがあります。

前向きで生きる力も満点なので、「フルート」のレギュラー陣のなかでも特に人気があるキャラクターです。

いろんな方がイラストにしてくれました。(*^_^*)

 

次回は3月22日(火)に更新予定です。

2022年3月14日 (月)

震災遺構浪江町立請戸小学校

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東日本大震災とその後の福島第一原発事故で甚大な被害を受けた小学校が、昨年10月に震災遺構として一般公開されました。

学校の名前は福島県双葉郡の浪江町立請戸小学校(なみえちょうりつうけどしょうがっこう)。

以前から行ってみたいと思っていたので、昨日の3月13日、家族3人で見学に行ってきました。

上の写真は南側から撮ったものです。

津波は校舎の1階を完全に呑み込み、窓から流れ込みました。

 

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校舎の東側に建てられた管理棟から、見学料を払って入場します。

大人は1人300円でした。(料金の詳細は末尾の公式サイトで)

 

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海辺の学校らしく、青い海と空と太陽とカモメが校舎に描かれていました。

スロープが整備されているので、車椅子の方はこちらから入ることができます。

 

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津波が来る前の請戸地区の写真。

漁港の町だったので、海のすぐ際まで家がぎっしり建っていました。

「遠浅の海なので大きな津波は来ない」と昔から言われていたようです。

 

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津波の直後の請戸地区。

すべて押し流されて家はまったくありません。

一面海のようです。

 

そんな中、請戸小学校では里山の大平山目ざしていち早く避難をして、児童93名と教員11名の全員が奇跡的に助かりました。

その様子が疑似体験できるように、校舎の順路に絵本「請戸小学校物語 大平山をこえて」の場面がパネルで展示されていました。

非常にわかりやすいと感じました。

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けれども、津波の被害は大変なものでした。

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通路や教室の瓦礫は大半が取り除かれて整備されていましたが、建物には惨状が生々しく遺されています。

この日は曇り空で風も冷たかったのですが、息子は「風のせいだけじゃなく精神的に寒さを感じた」と言いました。

「その場所」に立つと、津波の恐ろしさは本当に肌で感じられます。

 

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体育館の床も津波と瓦礫が押し寄せたために陥没していました。

(ガラスで保護されているので、見学者が映り込んでいます)

この体育館では3月23日に6年生の卒業式が行われる予定でした。

 

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アリーナの外階段。

ここには瓦礫が遺してありました。

当初はいたるところがこんな感じか、これ以上だったはずです。

 

再び校舎に戻って2階に上がると、水はそこまで来なかったので、教室は普通に残っていて、パネルやいろいろな資料が展示されていました。

応援メッセージが書き込まれた黒板や、請戸の人たちがボランティアと一緒に再現していった請戸のジオラマなどもありました。

ジオラマには「○○さんの家」「△△の店」「ここで花火を見た」「散歩をした」などと、住民の記憶が書かれた札がたくさん立っていました。

 

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4年生の教室では住民の体験談映像も放映していました。

10時から20分ごとの上映だったようです。

請戸の──浪江町の住民にとって、東日本大震災が津波と原発事故からの避難という二重の災害だったことが、よくわかる内容でした。

動画は撮影禁止なので、上映直前の写真を挙げておきます。

とても胸に響く体験談でした。

 

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教室の窓から南の方角へ目を向けると、山の向こうに煙突のような構造物や巨大なクレーンが遠く見えました。

それが福島第1原子力発電所。

「こんなに近かったんだ!」と主人と驚きました。

本当に目と鼻の先です。

 

でも、震災直後の混乱の中、避難をする住民たちに東電や国や自治体から、事故の情報はまったく流れてこなかったそうです。

重大な原発事故の際に放射性物質の広がりを予測するSPEEDI(スピーディー)というシステムは準備されていました。

でも、それが原発の電源喪失からうまく機能せず、現実的な事故マニュアルもなかったために、結局重大事故の被害回避には役立てられなかったのです。

住民はテレビからの情報で必死に内陸へ避難を繰り返しました──が、結局そのルートは原発からの放射性物質が流れていったルートと重なっていました。

後に住民は「必要のない被爆をさせられた」と国や東電を訴えます。

 

津波などの被害を受けた場所を見に行くたびに思うことですが、やっぱり想像することをやめてはいけないのでしょう。

「万が一、巨大な津波が来たらどうするか?」「万が一原発が事故を起こしたらどうするのか?」「万が一全電源が喪失したら?」

絶対に安心な状況なんてこの世界には絶対にないから、やっぱり事前に考えられることは考えて、備えておかなくてはいけないのですね。

 

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学校の東に立つタワー。

上の方に見える時計は、津波が到達した時刻で止まっています。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

さて、原発事故の影響で一時は全町避難を強いられた浪江町ですが、その後、線量が低かった海沿いのエリアから、徐々に避難は解除されていきました。

請戸小学校のある場所も、普通の格好で移動できる空間線量です。

でも、海沿いは再び津波が来る可能性がある危険なエリアということになり、家を建てて住むことができない場所になりました。

請戸漁港は再開して、船も漁に出られるようになりましたが、漁師は高台の復興住宅から海へ通っていると聞きます。

今、請戸の沿岸には防風林の松の苗木がたくさん育てられています。

 

どうか、浪江町が、請戸が、これから再び活気を取り戻していけますように。

震災遺構の請戸小学校が、ひとりでも多くの人に見学してもらって、大切なことを伝え続けていけますように。

そう願いながら請戸小学校を後にしました。

 

震災遺構浪江町立請戸小学校(浪江町公式サイト内ページ)

https://www.town.namie.fukushima.jp/soshiki/12/29757.html

 

2022年3月 7日 (月)

息子、ハンバーグを作る

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日曜日。お昼ご飯に昇平がハンバーグを作ってくれました。

 

私が作るハンバーグは卵や玉ねぎ、パン粉、木綿豆腐といろいろ混ぜて作るんですが、昇平はそれがちょっと不満。

「肉本来の味だけのハンバーグが作りたい!」と言って、つなぎに卵と少量のパン粉だけを加えて作っていました。

できあがりの写真はこちら。

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し「野菜もあったほうがいいよね。何がいいかなぁ」

母「レタスがあるよ」

し「キャベツは? スライス玉ねぎとか……」

母「自分で刻むのなら、それでもいいよ」

し「レタスでいいです」

そんなやりとりがあって、付け合わせはレタスになりました(笑)

 

焼きそばは私が作りました。

もやしがちょっと自己主張中?

 

ハンバーグは、とても肉々しくてどっしりしたお味でした。

焼き加減もちょうど良くておいしかったです。

 

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3月も2週目になって、桃の節句は終了。

我が家にはひな人形が2組あるのですが、今年はこちらのひな人形を出しました。

義母の形見で、土鈴になっています。

我が家に女の子はいないけど、おひな様を飾ると、「ようやく春が来るんだな」とほっこりした気持ちになりました。(*^_^*)

 

2022年3月 1日 (火)

「勇者フルートの冒険28」第34章更新

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勇者フルートシリーズ最終巻「勇者フルートの冒険28・闇の竜の戦い」第34章「集中攻撃」をアップしました。

http://asakuratosho.sets.ne.jp/tosyo/flute/vol-28/index.html

 

ウクライナが心配です。

小説ではこうして戦闘シーンを書きますが、本物の戦争は絶対起きてほしくないと思います。

ロシア軍の兵士にも「本当は戦いたくない」と思っている人が少なくないと聞きます。

一日も早く戦闘が終わって平和が戻ることを願っています。

 

年度末業務が集中しているので、来週の更新はおやすみです。

次回更新は3月15日(火)となります。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

今週の読者イラストはこちら。

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さゆたさんの「守り」。2007年にいただいたイラストでした。

 

 

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