「フルート4」を完成させて数日がたちました。
この数日間、皆様の感想を聞かせてもらいながら、私は改めてずっと考えていました。
――私が本当にやりたいことって、なんだろう? と……。
文章を書くことは大好きです。だから、いろいろなものを書きます。HPに日記を載せるのも、ブログを更新するのも大好きです。感じたこと、気がついたこと、考えたことを、文章に載せて読んでくれる人の元へ届けるのは、なんて楽しい作業でしょう。こちらの書いたものが相手に届いたとわかった瞬間に感じる喜びは、もの書きならではの醍醐味です。
でも、その中でも私は一番何がやりたいんだろう? と私は考え続けていました。
文章を書くのは好き。何かしら書いていられたら、私は満足。だけど――だけど、その中でも、本当に一番やりたいことはなに? と。
二男の成長記録をまとめた「てくてく日記ダイジェスト版」というのを作ってみるのも面白いなぁ、とも考えていました。もっともっと、外の人に向けた文章を書いて、外へ発信していくのもいいなぁ、とも思いました。
だけど、そういう構想を思い描いたとき、やっぱり、私の心が尋ねてきます。
――それがあなたの本当にやりたいこと? 本当に、本当に、それがやりたいの?
問われて考えます。そして、気がつきます。
私が「本当に」やりたいことは、それじゃない、ということに。
私が一番やりたいのは、やっぱり「物語」を書くことなのです。今はこの「フルート」シリーズを書いている。この作品を書き進めて、最後の章まで書き上げること。それが、私の今、一番やりたいことです。
とにかく、全力でやってみたい。今変わりつつあるこの自分自身で、想いを描き、物語を描き、そうやって、力の限り行けるところまで走っていってみたい――。まるっきり二十代の若者のセリフみたいだけれど、私は本気でそう思っています。
療育の文章を書くのも面白い。外へ発信することも楽しい。だけど、それは私にとっては物語ほど「本気」な作業ではないのです。
それでも、心の奥底からは声が聞こえます。なんて馬鹿なことをしているんだ? 夢ばかり見ていないで、現実を見ろ。もっと実生活に役に立つことをするべきだろう、と自己批判を続けています。
それを聞いていると、泣きたくなってくることさえあります。自分がやっていることがまるで悪いことのように感じられてきて、今すぐにでも職安に走って、ちょっとでも家計の足しになるような仕事を見つけなくては、という気持ちに駆られます。いつだって、私の追い求める夢は、自己批判の声と背中合わせです。
だけど――だけど、でも――!
わたしはやっぱり、やってみたいのです。
今この手の中にある物語。私にしか書くことができないこの物語を、最後の一行まで書ききってみたいのです。
読む人には楽しく気軽に読める作品であってかまいません。いいえ、むしろそうあるべきでしょう。
ただ、私自身は、本当に、この上なく本気で真剣で書きたいと思います。その気持ちは、以前にも増して強くなりました。
てくてく日記はこれからも書き続けるでしょう。ダイジェスト版を作らない代わりに、見たい人が誰でも自由に見ることができて、ダウンロードもリンクも自由自在なフリーコンテンツであり続けるでしょう。時には、なにかの弾みで、また本を出したり、何かの文章を外に向けて書くこともあるでしょう。でも、それは「機会に恵まれたら」でいいのです。そちらの方面のことは、本当に成り行きのまま、自然になっていくままでかまわないのです。
ただ、「物語」にだけは、本気でありたい。すべてを込めて、力の限り書き続けていきたい。今、改めて心の底からそう思います。
だって、それが私のやりたいことだから――。
どんなに傍目に滑稽に見えようが、愚かに映ろうが、それこそが、私の「本当にやりたいこと」だから。
両手のひらを目の前に広げて、ギュッと拳に握りしめるのが、ここ半年ほどの、私の癖でした。
今もまた、それをやってみて思います。私がこの手の中に強く握りしめているもの。それは、私自身の「決意」なのかもしれないなぁ、と……。
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