« フルート投稿イラスト・86 | トップページ | ただいま推敲中 »

2012年5月16日 (水)

火の山温泉紀行・5「赤の魔法使い」

 「フルート」シリーズでは、ほぼ毎回、主人公の一行以外に、「その話の中心人物」が登場します。例えば、「フルート5・北の大地」ならばロキ、「6・願い石」ではオリバン、「12・一角獣伝説」ではセシルといった具合です。
 今回の「18」の中心人物は、もちろん赤の魔法使いでした。本名はモージャ。子どものように小柄で、つややかな黒い肌に縮れた短い黒髪、猫のような金の瞳のムヴア族……という設定になっています。

 実は、この赤の魔法使いにはモデルがありました。私が大学生の頃に書いたSF小説の登場人物の転用です。
 やはり小柄で無口。いつも大きな帽子をかぶっていて、その陰からじっと仲間たちのすることを見ている、得体の知れない人物――という設定でした。魔法は使えませんが、機械の天才で、宇宙船も一人で直してしまいます。
 オリバンやセシルも、実は別のファンタジー小説のヒーローとヒロイン。その小説の設定は、オリジナル版の子ども向け「フルート」に合体吸収されて消滅しましたが、キャラクターたちだけは形を変えて、「フルート」の中に出てきています。
 そうそう、そういえば、エスタ国のシオン大隊長と、最近は出番がないけれど、白いライオンをお供にした黒い鎧のオーダ。この二人も、やっぱり吸収されたファンタジーの登場人物でした。二人ともオリバンの家来だったんですけどね……。変わってしまうものだわ。(笑)

 今回の「18」で、ロムド城の四大魔法使いについては、ひととおり書けたかな、と思います。彼らがロムド城に来ることになったいきさつも、だいたい書けました。――一人、白さんだけを除けば。彼女が魔法軍団の長になった物語は、そのうちまた機会があったら書きたいと思います。
 フルートたち勇者の一行を書くのも、もちろん楽しいのですが、ロムド城の四大魔法使いも仲がよいので、彼らを描くのもとても楽しいのでした。

 さあ、今度の外伝では誰が登場してくるでしょう?
 来週末くらいまでには書いて公開できれば、と思っています。


 ということで、大した内容もありませんでしたが、今回の裏話はこれで終了です。
 おつきあいありがとうございました。

|

« フルート投稿イラスト・86 | トップページ | ただいま推敲中 »

コメント

「11・一角獣伝説」えはセシルといった具合です。の部分。
一角獣伝説は「12」です。
それと「えは」のところは「では」にしたほうがいい。
4作目までは、主人公の一行の誰かが
「その話の中心人物」にもなったような。

投稿: yua | 2012年5月17日 (木) 17時46分

>yuaくん

わ~。
ブログまで推敲ありがとう~。
今、修正しました


うん、その通り。
4作目までは勇者の一行の誰かが中心人物でした。
「0」はフルート。
「1」はゼンとポチ。
「2」はポポロ。
「3」はメール。
「4」はルル……という具合です。

投稿: 朝倉玲 | 2012年5月17日 (木) 21時49分

朝倉さんが、キャラ達を大切に思っている証拠だよね(^^)
フルート本編も好きだけど
周りのキャラ達のお話も大好き

投稿: さゆた | 2012年5月22日 (火) 10時57分

>さゆたさん

お返事遅れました。(;^_^A

う~ん。
せっかく考えたキャラは無駄にしたくない、というのが正しいかも。(笑)
オリバンなんて、名前と設定がいくらか残っているだけで、外見も性格も全然変わっちゃって、まるで別人なんですけどね。
それでも、私の中のどこかでは「同じ人」になっているという不思議。

「フルート」シリーズは、周りの人たちの物語を書くのも楽しいです。
今度はいよいよ外伝の執筆。
今から楽しみだわ~♪

投稿: 朝倉玲 | 2012年5月25日 (金) 20時16分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 火の山温泉紀行・5「赤の魔法使い」:

« フルート投稿イラスト・86 | トップページ | ただいま推敲中 »