« 竜の溜息・1「ユラサイ(とヒムカシ)の話」 | トップページ | 竜の溜息・3「怪物の話」 »

2010年2月10日 (水)

竜の溜息・2「名前の話」

 今日は朝からどんよりした天気。雨が時々雪に変わります。
 寒いので、ファンヒーターを焚きながら、外伝の執筆などしています。

 さて、ではこのお断りから――

 この先には物語の内容に関する重要な記述があるので、まだ本編を読んでいない方はご注意ください。


 「フルート14」の裏話の2回目は、登場人物の名前について。
 なにしろユラサイは中国ですから、名前も中国風です。ちゃんと漢字で表記することもできます。
 今回の主な登場人物の名前と地名を漢字で書くと、次のようになります。

キョン(竜子帝)=羌
リンメイ=鈴鳴
ハン・キメイ=范喜明
ラク・スーシン=楽数新
トウカ=桃花
ロウガ=狼牙
ユーワン=幽腕
ユウライ(竜子帝の叔父その1)=有来
ガンザン(竜子帝の叔父その2)=岩山

ホウ(ユラサイの都)=蓬
タイラク山(降竜の儀を執り行った山)=大楽山
ユラサイ<有来砦


 ホントの中国語じゃこんな文字は書かないぞ、なんてツッコミはなしの方向で願います。(汗)
 日本に漢字が伝わった漢~明の時代の文字や発音を使っている、という設定になってます。ついでに、あまり難しい字は考えてません。だって、本文中には絶対に漢字は出せないですからね。最後の最後で、トウカの名前の意味も出てきましたが、あれも、日本人ならまあわかるでしょ、てな感じで書いてます。
 ちなみに、竜子帝の名前の羌(キョン)とは、台湾などに棲息する小型のカモシカのことです。ホウの都の蓬とは、植物のヨモギのこと。昔はヨモギがいっぱい生えていたのかな? ロウガは実は非常にかっこいい字を書くのでした。

 そうそう。これまでにも何度か書いているし、今回の話でも言っていますが、ゼンの名前も漢字に由来してます。ゼンの母方の曾祖母がユラサイ人だったから。(だからゼンの髪や目は黒っぽい)
 ゼン=善
 善い子になりますように、という母親の願いが込められている名前です。……ま、たしかに善い奴ではありますね。単純だけど。(爆)

 こんなふうに、今回もネーミングには隠れた設定や意味があったりしました。読む人には別になんということもないのですが、書く側にとっては意味があると名前を忘れにくいので、とても便利でした。(笑)

 

|

« 竜の溜息・1「ユラサイ(とヒムカシ)の話」 | トップページ | 竜の溜息・3「怪物の話」 »

コメント

うっ…わ、笑いがぁ~

>小型のカモシカのことです。
ご、こめんキョン君!
「八丈島のキョン!」を思い出してしまった

投稿: ぺちゃん | 2010年2月10日 (水) 13時54分

>ペちゃんさん

そう、それそれ!(爆)
日本にもいますね~、キョンは。
二本の短いツノを持つ、小さなカモシカです。
えらそうに見えても、ちっちゃいの~。
   人物が。(爆)

投稿: 朝倉玲 | 2010年2月10日 (水) 14時37分

>「八丈島のキョン!」

ああ、思い出した。そのフレーズ。
漫画「がきデカ」の……なつかし~。(爆)

投稿: 朝倉玲 | 2010年2月10日 (水) 15時15分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 竜の溜息・2「名前の話」:

« 竜の溜息・1「ユラサイ(とヒムカシ)の話」 | トップページ | 竜の溜息・3「怪物の話」 »