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2010年2月11日 (木)

竜の溜息・3「怪物の話」

 は~……。
 と本当に溜息をついたりして。(苦笑)

 なんだかどうも疲れが抜けません。今日も午後1時間半くらい昼寝したんですが、それでも微妙に疲れてます。
 うーん。温泉にでも行って、上げ膳据え膳でのんびりしたい!
 でも、今週末には親の会の勉強会、来週には総会に向けた資料作りの仕事が入ってきます。のんびりする暇がない。がぅがぅ。


 さて、気を取り直して、「フルート14」の裏話へいきましょう。まずは、いつものお断りから。

 この先には物語の内容に関する重要な記述があるので、まだ本編を読んでいない方はご注意ください。


 今日は「14」に出てきた怪物について。
 相変わらず、いろいろな怪物が出てきましたが、舞台のモデルが中国だったので、登場する怪物もできるだけ中国のヤツにしようと、あちこち調べ回りました。「幻想動物事典」「山海経」「ウィキペディア」……。

 九嬰、蛟、虎人、共工、渾沌、窮奇、トウコツ、トウテツ、黒竜、白竜(神竜)、ついでに占神の椅子を載せている贔屓(ひき)。
 全部、中国の怪物です。トウテツ、トウコツにも、本当は漢字があるのですが、ブラウザでは表示できなかったのでカタカナ表記にしました。

 だ・け・ど!

 どーして中国の怪物って、どれも似通っているんですかっ!!?

 登場させるに当たって、外見と能力をずいぶん調べたのですが、中国の怪物って割と共通の特徴があるんですね。

1.人面あるいは人頭のヤツが多い。
2.虎、竜(蛇)、狼(犬)と合体したヤツがものすごく多い。
3.水害を起こすか人を食う。

 どの怪物を見ても、なんだかどれも似てるー。
 九嬰と共工なんて、どっちも人頭蛇体ですからね。ただ頭の数が違うだけ。(九嬰=9個、共工=1個) でも、強さそのものを見ると、共工は悪神らしくて、こっちのほうが強そう。でもって、これは洋の東西を問わないのですが、蛇の怪物というのは水を象徴しているから、どっちも大水を起こす。
 ついでに言うと、竜も蛇と同類の怪物だから、やっぱりこれも水害を起こします。だから、黒竜、白竜、蛟も水系攻撃ができる。(違いを出すために、蛟は霧を発生させる能力にしました)

 もっと攻撃にバリエーションを持たせんかー! がおー!
 姿形にも、もうちょっと明確な個性をつけんかー! がおぉー!!

 なんとかかんとか個体の区別がつけやすそうなのを集めたのが、上記の連中です。はぁ。

 でも、この中でも面白かったのは、四凶のひとつである渾沌でした。
 自分のシッポを追いかけてぐるぐる回り、空を見上げてゲラゲラ笑う黒犬。ショパンの「小犬のワルツ」中国の怪物バージョンってな感じのヤツです。なんとなくユーモラスで、これとの戦闘シーンは盛り上がりました。(ついでに最高の「助け」も来たし。笑)


 また、以前ここで書きましたが、「喰魔」と「喰魔払い」は私のオリジナルではなく、某バーチャルコミュニティで友だちになったルコさんが、自分の作品の中で使っていた怪物と職業です。ご本人の許可を得て、「フルート」でも使わせていただきました。
 喰魔は面白かったです。強さといい、太陽光のみに弱いという特徴といい、非常に面白かった。そのうちまた登場させるかもしれません。その喰魔と戦う喰魔払いのロウガも、なかなかいい味を出していたと思います。
 ルコさん、改めて、ありがとうございました。


 毎度のことながら、「フルート」に登場させる怪物には頭を悩ませます。
 本気で、読者に怪物募集したいです。
 外見に特徴があって、強くて個性的な怪物――簡単でかまわないのでアイディアをください~。気に入ったら、物語の中で使わせていただきますので。

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コメント

おいでなさいませ~我が地へ~
などと観光をお勧めするには、鄙びた所ですが(爆)

ルコさんの創作力ってすごいですねぇ
喰魔面白いですよね。  <決して、おっかないとは言わない私。うふふ。
まぁ、えてして怪物殿は
人の恐れから想像してる物が、多いですからねぇ。
そう言う点では
日本人の感性のほうが
面白みがあっていいなぁと思います。
小豆とぎ、垢なめ、山びこ・・・色々います。

投稿: さゆた | 2010年2月12日 (金) 14時16分

>さゆたさん

喰魔、良かったでしょう?

もともとは、創作サークルでルコさんが自分の作品に登場させていた怪物なんですが、すごく面白そうなヤツだったので、「私の作品に使いたいくらいです~」と言ったら、快く了承してくださったのですよ。
芳枝や太陽の石の設定だけは私がオリジナルでくわえた部分ですが、なんとも不気味な感じといい、太陽光に弱くて喰魔払いに鏡で退治される、という限定された特徴といい、書いていて本当に面白かったです。


中国はたぶん、治水が大きな意味を持っていた国なんだと思います。だから、水系の怪物が多いんだと思うの。
あとは、とにかく強いヤツと合体させて怪物を作ろうという傾向が強くて。調べる怪物という怪物が「竜」やら「虎」やらとのキメラになってるものだから、頭抱えてしまいました。(苦笑)
その点、日本の怪物のほうが、もうちょっとバリエーションありますねぇ。とはいえ、それも中国から入ってきているヤツがたくさんいるんですが。自国だから、いろいろ知ってる、っていうだけのことかもしれないです。

投稿: 朝倉玲 | 2010年2月12日 (金) 17時14分

 こんばんは。
 こちらでは初めましてのルコです。


 ニコッとタウンの方と重なってしまいますが、
 本当に本当に、良い作品に仕上げて頂いて有難うございましたm(__)m


 自分の中にしかなかった世界が他の人の目に触れて、
 更に他の作品の世界へともぞもぞと入り込んでいった、なんて考えると、
 これってとても面白くて、同時に凄い事だなあと思います^^


 ロウガも結構好みのキャラで、読んでいて楽しかったです!
 本当にありがとうございました^^
 

 あ、中国の化け物の中では、個人的にトウテツが大好きです(笑)
 あのなんだか最強な感じが良いです^^

投稿: ルコ | 2010年2月12日 (金) 23時02分

>ルコさん

わーい。
ココログまでわざわざおいでくださって、ありがとうございま~す♪

はい、こんなふうな作品に仕上がりました。
喰魔、最後の最後にまた大活躍してくれましたから。(笑)


「フルート」って、いろいろな方からアイディアをいただいて作られてます。
上でコメントしてくれているさゆたまさんは、金の石の精霊の産みの親だし、
常連のぺちゃんさんはランちゃんことランジュールの育ての親(?)
その他の方々にも、本当に、いろいろお世話になってます。
こんな感じの物語の作り方があってもいいんじゃないかな、って思ってます。
そのうちにまた、ルコさんからもアイディアをいただいてしまうかも……(笑)

「フルート14」楽しんでいただけて良かった。
これからもどうぞよろしくお願いします。

投稿: 朝倉玲 | 2010年2月12日 (金) 23時46分

ここ最近『西遊記』を読んでいて
沢山出てまっす、妖怪どの
いやぁ・・・。無知でした。
すまない事です。
でもたしかに、動物との合体が多くて
仙術を使う方が圧倒的かな?
でも、西遊記の三人がもともと、妖怪なんだよね。

ルコさんの作品も読んでみたいと思った私でした

投稿: さゆた | 2010年2月14日 (日) 05時47分

>さゆたさん

うん、西遊記にはいっぱい出てくるんです。妖怪
ただ、あまりにも有名すぎて、逆に使いづらい。
どの怪物と戦っても、悟空にはとてもかないません。(笑)
同じように、ゲゲゲの鬼太郎に登場する妖怪も出しづらいです。
やっぱり、鬼太郎は超えられない。


西遊記にしろ、鬼太郎にしろ、
それ以前に民間で語られてきた妖怪を取り入れたもので
作者自身が本来の妖怪をアレンジしているのだけれど、
あまりにも完成度が高いから、
あたかもそれ自体がオリジナルのようになってるんですね。
金角銀角、牛魔王、ぬりかべ、こなきじじい、砂かけばばあ……
絶対に絶対に、「フルート」には登場させられません。
読者から「それは違うだろう!」と言われてしまう。(苦笑)

ちなみに、西遊記の猪八戒は人の姿をしたイノシシの怪物だから
西洋で言う「オーク」だよなぁ、といつも思います。(笑)


さゆたさんはルコさんの作品を読めますよ。
ニコットで公開されているものだから。
あとでURLをお知らせに行きます。(笑)

投稿: 朝倉玲 | 2010年2月14日 (日) 07時57分

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