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2010年2月 9日 (火)

竜の溜息・1「ユラサイ(とヒムカシ)の話」

 昨日は昇平の中学校の立志式に行ってきました。立志式というのは、昔14歳が元服の年だったのにちなんで開かれるようになった、ミニ成人式みたいなものです。
 厳粛な雰囲気の中、子どもたちも(昇平も)きちんと参列していて、とても立派でした。大人にちょっと近づいた、という印象です。
 でも、体育館は寒くて寒くて……。冷え切って調子が悪くなったので、昨日はここの更新をパスしました。一晩寝たら元気になったし、今日は気温も上がるようなので、もう大丈夫だと思いますが。


 と、近況報告をしたところで、いよいよ今回の「フルート14」の裏話です。ついでに、「13」と「14」の間に書いた外伝「ヒムカシの国」の裏話も織り交ぜます。
 タイトルは「竜の溜息」。
 これは、失望の溜息ではなく、「やれやれ、やっと終わった~♪」という安堵の溜息です。デビドラ作者の。(笑)
 それでは、まず、このお断りから――


 この先には物語の内容に関する重要な記述があるので、まだ本編を読んでいない方はご注意ください。

 さて。

 一作ごとにテーマや舞台を大きく変えているのが、この「勇者フルート」。
 海の戦いを終えた後、外伝で極東の島国「ヒムカシ」を訪れ、その後、とうとう東の大国ユラサイまでやって来ました。
 読んですぐおわかりになったと思いますが、ヒムカシは日本、ユラサイは中国がモデルです。

 シリーズ全体の設計図を考えたときに、このユラサイ編は非常に重要な位置づけになっていました。「14」の中で重要な設定もいくつか明らかになりました。ユラサイという国の名前が意味する過去の出来事、世界中で話しことばが通じる理由、ユラサイが竜の棲む国と言われるわけ……。いろいろなことが、かつての「光と闇の戦い」につながっています。

 はっきり言って、こんな複雑で壮大な設定は、とても書ききれないだろうと思っていました。書いても読者についてきてもらえないだろう、と。なのに、こうして現実に書いてしまっている!
 長大な物語にもかかわらず、ずっと読んでくれている方々がいるおかげです。ありがたいなぁ。自分は幸せ者だなぁ、と心の底から思います。
 ここから先、「フルート」はもっといろいろなことがわかってきます。目下、シリーズ全体の佳境へ突き進んでいるところです。この後も、目を離すことなくおつきあいいただければ……と思っています。

 って、あらら、これでは裏話と言うより予告ですね。
 では、最後に、裏話らしいネタをひとつ。

 ユラサイという国の名前のわけは、本編中に出てきますが、「ヒムカシ」という国名についても一応、意味はありました。和語「東(ひがし)」の原語と言われていることばです。つまり、ヒムカシの国とは「東の国」という意味。要するに、「日本」ということだったのです。

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