赤いドワーフ戦記補録・3「連載のこと」
さて、「フルート11」の裏話の三つめは、作品の連載そのものについて。
必要かどうかわからないけれど、一応お断りしておきましょうか。
この先には物語の内容に関する重要な記述があるので、まだ本編を読んでいない方はご注意ください。
……重要な記述、出てくるかなぁ、こないかなぁ。よくわからないけれど、とりあえず。(笑)
お気づきの方も多かったと思いますが、今回の「11」の連載中、私は公開ペースを一定にしていました。
以前は書き上がったらすぐに公開、というスタイルを取っていたので、その時の進行状況や私自身の都合によって、2日程度で更新することもあれば、4,5日も更新なし、ということがあったりと、更新ペースにムラがありました。これを3日ごとに更新する、と決めて、書き上がってもそこまでは公開しないことにしたのです。時間も一定にして、その日の朝一番、午前4時半から5時の間くらいにアップロードするようにしていました。
連載が進むにつれて、このペースを意識する読者が増えてきたようで、公開当日と翌日のアクセス数が増えて、3日目はアクセス数が減る――という形になっていきました。(笑)
これは私自身のオーバーペース防止にも役立ちました。
即公開のやり方だと、ついつい夢中になって書きすぎるんですね。何かの用事で書けない日が続くと、やっぱり「早く書かなくちゃ」と焦るし。その点、3日ごとの公開にすると、書き上がった分が貯金になって、さまざまな予定や突発の出来事にも対応することができました。
実際、連載中に講演会の手伝いがあったり、急に家族を病院に連れていったりと、いろいろなことがあったのですが、この貯金のおかげでなんとか乗り切れました。
反対に、このやり方の困るところは、ボツを出しやすくなること。(笑)
第5部の「雪山越え」などは、あともう少しで書き上がる、というところまで進めながら、どうしても運びが気に入らなくなって、そっくり5章分ボツにして書き直してしまいました。書き直してみたら、ラトムのあの口癖「驚き桃の木」も生まれてきて、ああ、これで良かったんだ、と思いましたが。
これ以外にも、今回の「11」はボツが本当に何度も出てきましたが、戦記物という初めてのジャンルに挑戦したためだけでなく、「公開まで時間がある」という安心感のせいかな、などと考えていました。
まあ、これで疲れるのは作者であって、作品自体はむしろ良くなるので、読者にはやっぱりメリットになっていたんだろうと思います。
「12」はどうしようかなぁ、と考えています。
公開日は一定にするつもりですが、それをまた3日ごとにするのがいいか、○曜日と△曜日というように、曜日を決めて週2回更新にするのがいいか。曜日を決めた方が、チェックするのには良さそうですが、そうすると連載完了までに少し時間が長くかかりそうだし、いくら貯金になっていい、とは言っても、書き上げてから公開まであまり時間がたちすぎると、私自身の執筆意欲が鈍りそうだし。
はてさて、どちらがいいものやら、と思案中です。
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