赤いドワーフ戦記補録・1「ドワーフ」
「戦記補録」と、なんともお堅いタイトルで始まりましたが、「フルート11・赤いドワーフの戦い」の裏話でございます。
さて、では、本文に入る前にまずこのお断りから。
この先には物語の内容に関する重要な記述があるので、まだ本編を読んでいない方はご注意ください。
はい、これでよし。(笑)
毎回戦いが起きるのが「フルートの冒険」ですが、今回の物語はその中でも特に「戦争」や「戦い」を意識して書きました。目ざしたものは「フルート流 戦記物」。だから、今回の裏話のタイトルも「戦記補録」です。
でも、私がこの作品で書きたかったもう一つのものは、ずばり「ドワーフ」でした。
ドワーフ! 大好きなんです~~~!!!
背は低いけれど、がっしりしていて怪力、ひげ面。性格はと言うと勇敢で仲間意識が強くてちょっぴり単純。手先が器用で、鍛冶や細工の素晴らしい腕前を持つ。これが「フルート」の世界におけるドワーフのイメージです。トールキンの「指輪物語」に登場するドワーフのギムリもこんな感じですね。
白雪姫に出てくる七人の小人たちも、英語ではドワーフと訳されますが、私の頭の中ではやっぱり上記のようなイメージです。ディーズニーのアニメの小人より、ずっとごつい。毎日白雪姫に留守番させて山に宝石や鉱物を掘りに行くんですもの。非力だったら仕事になりませんよねぇ。(笑)
ゼンは精神的にはドワーフですが、半分以上人間の血が混じっているので、外見的にはあまりドワーフらしく見えません。今回、「これぞドワーフ!」というドワーフをたっぷり描けたので、私としては非常に満足です。
余談になりますが、ドワーフというのは本来北欧神話に登場してくる小人で、金銀財宝などには目がない欲深い性格をしているそうです。でも、ゼンたち北の峰のドワーフは、それとはイメージが合いません。そこで、そっちの方の性格をした闇のドワーフというものを登場させました。闇の兄ドワーフと弟ドワーフが仲間を代表していろいろやってくれましたが、いかにも、という感じで、書いていてなかなか面白かったです。
また、ドワーフは女性にもひげがある、という説があるようですが、「フルート」に登場するドワーフたちはそうではありません。がっしり系の体格はしていますが、女性らしい顔だちです。体格を考えると、「おかみさん」というイメージになるでしょうか。
なお、人間の血を引いたドワーフは力が極端に強くなるか弱くなるかのどちらか、という設定になっていますが(参照: 「9・黄泉の門の戦い」46章)、これは朝倉のまったくのオリジナルですので、あしからずご了承ください。(笑)
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