« 神の内緒話・1「物語のこと」 | トップページ | 神の内緒話・3「キャラクターのこと」 »

2008年7月11日 (金)

神の内緒話・2「神々の名」

 休筆期間に入っているのに、目が覚めるのはやっぱり午前4時。もうすっかり習慣です。書いていないとやることがない。
 どれ、しょうがないから(笑) 今朝も裏話など語ってみましょうか。
 それでは、いつものこのことばから――


 この先には物語の内容に関する重要な記述があるので、まだ本編を読んでいない方はご注意ください。


 はい、これでよし。(笑)

 2回目の裏話は、「フルート」の世界の神様たちの名前について。
 あ、そう言えば、私、昨日の裏話にタイトルつけてなかったですね。つけなくちゃ。(汗)

 主神ユリスナイは光の女神。その下にユリスナイの十二神と呼ばれる、12人の神様たちがいる――というのが、フルートたちに信じられている神々です。もっと正確に言えば、地上の世界の、それも主に中央大陸西部の地域で広く信じられている神。我々の世界で言うヨーロッパに当たる地域での神、ということですね。

 神様の名前は、例によって、昇平が考えてくれた名前ノートから拾い上げてつけました。そう、ユリスナイも昇平が考えた名前です。なかなか良い名だと思います。(←親バカ)
 ユリスナイと十二神の名前は、物語の中では全部出し切れなかったので、ここに載せておきます。


主神 ユリスナイ  光の神(女神)

1.  スピア    春の神(女神)
2.  ソル     夏の神(男神)
3.  キット     秋の神(男神)
4.  ボンカル   冬の神(男神)
5.  ケルキー   豊饒と牧畜の神(男神)
6.  レート     商売の神(男神)
7.  ヒールドム  大地の神(男神)
8.  ルクァ     海の神(男神)
9.  カイタ     武神(男神)
10. セリヌ     愛と結婚の神(女神)
11. ソエコト    医者の神(男神)
12. キータライト  知恵と学問の神(男神)


 以上13人の神々です。ギリシャ神話のオリンポス12神をかなり意識して考えているのは、一目瞭然ですね。(笑)


 聖地ミコンにはこの13人の神の神殿がすべて揃っています。町の一番頂上にある大神殿は、主神ユリスナイの神殿で、一番大きくて立派ですが、他の神々の神殿も相当なものです。そして、それぞれの神に仕える聖職者や修道士たちが暮らす建物も、別々の場所にあるので、町の中は宗教関係の建物でいっぱいです。修道院が巡礼者たちの宿泊所を兼ねている、ということは作品中にも書いてあります。ちなみに、あの時にフルートたちが泊まったのは、ユリスナイ系の修道院です。

 次によく出てきた神殿はカイタ神殿ですが、これは武神、つまり戦いの神。青の魔法使いことフーガンさんは、ユリスナイももちろん信じてますが、このカイタに直接仕えています。カイタを信じる聖職者たちは、同時に戦えなくてはいけないので、他の聖職者とは区別して「武僧」と呼ばれます。昔の比叡山か、少林寺あたりを考えていただければ……。(笑)


 春の女神スピアは、「4・闇の声の戦い」で出てきた花祭りの神です。フルートは農村に育っているので、四季の神々や豊饒・牧畜の神ケルキー、大地の神ヒールドムに特になじみがある、という設定になっています。また、本編中でもポチが言っていますが、学校には学問の神キータライトの象徴が飾ってあります。
 象徴というのは、キリスト教で言う十字架(クロス)のこと。だいたいの聖職者が鎖をつけて首から下げています。神一人ずつで象徴の形は違っていますが、そんなところまで描写すると面倒くさくなるので、本編中では省きました。絵に描きたい人は適当にデザインしてかまいません。(笑) ただ、ユリスナイの象徴は、やっぱり「光」をイメージする形なんだろうなぁ、とは思います。


 フルートたちの世界では、この13人の神々の他にも、さまざまな神が信じられています。場所が変われば神も変わるので、たとえば大砂漠では砂漠の神が信じられています。「7・黄泉の門」では、キャラバンの隊長ダラハーンが、砂漠の女神「アジ」を教えてくれていますが、ものすごく醜くて気まぐれに優しい神、と言われています。本編中には書きませんでしたが、実は他の神々の名前も考えてありました。砂漠を照らす太陽の神「サバ」、そして、砂漠の上を吹き渡っていく風の神「サンマ」……。受けすぎそうなので、出すのはやめましたが。(笑)
 赤の魔法使いの出身地、南大陸でも、ユリスナイたちとはまた違った神が信じられていますし、ゼンたちドワーフもまったく別の神々を信じています。聖地ミコンの南側にあるサータマンおよびその周辺では、猿神「グル」が信じられています。
 どうしてこれほどたくさんの神々が世界中にいるかというのは――本編に書いたとおり。(笑)
 でも、現実世界でもそうなんだから、そういうものなんでしょうね。


 神々はフルートの世界では非常に真剣に、日常的に信じられています。人々は、何かあるとすぐに神に祈ります。旅立ちの場面でみんなが祈ってくれる、というシーンは、「フルート」ではもうおなじみですね。
 そんなふうに、神々の名前は、これからも折に触れ、物語の中で登場してくるだろうと思います。


 以上、今日は神々の名前について、の裏話でした。

|

« 神の内緒話・1「物語のこと」 | トップページ | 神の内緒話・3「キャラクターのこと」 »

コメント

朝倉さんも、キャラ考えるの好きでんなぁ~

「アジ」と「サバ」はいけるけど
「サンマ」はもろ・・・ぶくくっ。
砂漠の空に魚の群れ~。  (ちょっと幻想的?)
せめて「サーマ」か「サロマ」にしませんかぁ。
いや、もう出てこないキャラだって

投稿: さゆた | 2008年7月11日 (金) 12時31分

あ、サーマねぇ。良さそう、それ!
実はもう一人
イワシュという名前の神様も考えてましたの。(爆)


>いや、もう出てこないキャラだって

いや~、わかりません。
これは世界編ですもん。
いったいどこまで行ってしまうやら
作者にも予想がつかないから~。(笑)

投稿: 朝倉玲 | 2008年7月11日 (金) 12時44分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 神の内緒話・2「神々の名」:

« 神の内緒話・1「物語のこと」 | トップページ | 神の内緒話・3「キャラクターのこと」 »