神の内緒話・3「キャラクターのこと」
さて、人気投票は実施中ですが、今日はそのキャラクターたちについての裏話を。
まずはいつもの、このお断りから。
この先には物語の内容に関する重要な記述があるので、まだ本編を読んでいない方はご注意ください。
はい、よし。(笑)
毎度連載が終わると「キャラクターが暴走した~!」と叫んでまいりましたが、今回はなんと! 暴走したキャラクターが一人もおりませんでした!!
何故か?
作者が言動すべてをキャラクター自身に任せてしまったから。
「もーいいです。みんなどうぞご自由に、好きなように動いてください」と。(笑)
思惑通りに動かそうなんて考えなければ、誰がどんな行動をしようと、それは「暴走」とは呼びません。規定の行動がないんですもの。
かくて、各キャラクターたちは、言いたい放題、やりたい放題、思う存分、元気いっぱい大活躍してくれました。二人の魔法使いも、キースも、フルートも、大司祭長やネッセも、ポポロも……ええ、ランジュールだって。ええ、ええ、作者がそれをストーリーにどう組み込むか苦労したって、決して「暴走」なんかじゃなかったんですよね。(--;)
作品はちょうど織物みたいだなぁ、と思うことがよくあります。
物語全体を貫くストーリーが縦糸で、そこに絡んでくる人間関係やその心理などが横糸。縦糸が物語を進行させながら、横糸が世界を広げていきます。
「フルート」の場合、この縦糸はしっかりラストまで張り渡してありますが、横糸は織りだしてみるまで、どんなものが出てくるかわからないらしいです。過去の作品だと、縦糸も横糸もしっかり私の手の中にあったのに、この「フルート」は横糸がキャラクター任せなんですね。作品は1話ごとに一区切りになりますが、おかげでどんな布地に織り上がるのか、完成まで作者自身にもまったく見当がつきません。本当に、とんでもない作品です。(苦笑)
今回、本当によく動いてくれた筆頭は、白の魔法使いことマリガと、青の魔法使いことフーガンの二人。人気投票のコメントにも書きましたが、二人ともかわいらしさやかっこよさが、どんどんアップしていってしまって……(笑) 書いていて、非常に楽しい二人でした。
「7」で四大魔法使いを登場させたときから、四人の経歴や関係をもっと書き込めたらいいなぁ、と考えていたのですが、念願かなって満足です。他の二人の魔法使いについても、そのうち機会があったら書いてあげることにします。
そうそう。以前もここに書きましたが、青の魔法使いのモデルは「武蔵坊弁慶」でした。ということは、白の魔法使いは「女牛若丸」ということで~。(笑) だから、彼女は「百人抜きの百人目」だったのでした。ちゃんちゃん。
今回よく動いたキャラの二番手は、なんと言ってもキース。
実は、彼はオリバンよりも前から作者の頭の中にいたキャラクターでした。性格の方は、書き出してみないとどうなるかわからなかったのですが、役どころとしては、非常に古くから思いついていたキャラです。おー、やっと書けたー、とか思ったのですが、書いてみたら、どんどん「いいヤツ」になっていく!
まあ、朝倉キャラ、基本的にいい人は多いんですが、その中でも群を抜いていいヤツになってしまって、作者がびっくりでございました。チャンスがあれば、本当にポポロに迫らせてみようと思ったのに、これもさっぱりで、結局はフルートの独り相撲でした。わっはっは。
大活躍のキャラで忘れていけないのは、やっぱりランジュール。
前作ではとうとう出してあげる場面が作れなかったんですが、今回は~……。(笑)
ほんっとうに、ますます得体の知れない、とらえどころのないキャラクターになりつつあります。こいつが次にどこでどういう行動に出るのか、作者にも本当に予想がつきません。とんでもないキャラだー!!
悪役である大司祭長やネッセも、書いていてすごく面白かったし。
とにかく、今回の「10」はキャラを動かすのがすごく楽しい作品でした。動かす――いえ、彼らの動きを書き留めるのが。(笑)
これからも、「フルート」は登場人物たちが元気いっぱい動き回る作品であり続けることでしょうね。
暴走 大活躍を続けるとんでもないキャラクターたちですが、今後ともよろしくお願いいたします。
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