« NEWVELランキング(10月分) | トップページ | フルート投稿イラスト・35 »

2007年11月 5日 (月)

裏話・2「冬至祭り」

 裏話の二つめは、第26部のタイトルにもなった冬至祭りについて。
 冬至といえば、一年で一番夜が長く昼が短い日で、この日を境に昼間の時間が少しずつ増え始めます。日本では小豆入りのカボチャを煮て食べると、一年間風邪をひかない、などと言われていますが。
 フルートたちの世界では、冬至祭りはかなり大きな祝祭です。
 ちょっと本文から引用してみます。

「夕方までにロムド城は華やかに飾られました。冬至は翌日ですが、その前の晩から祭りを祝うのが習慣だったのです。夕方からは冬至祭りの祝典が開かれました。大広間は光を象徴する何万本ものろうそくで真昼のように照らされ、常緑樹の葉の間で金や銀の飾りが輝きます。それらは星や月、太陽の形をしています。冬至祭りには、冬の後に来る春を待ちこがれる気持ちも込められているので、たくさんの色とりどりの花も、大広間を飾っていました。」

 これを読んで彷彿としてくるものがあったと思います。そう、クリスマスです。
 というのも、そもそも今のクリスマスというのが、ヨーロッパに古くから伝わっていた冬至祭りに、キリスト教のキリスト生誕祝いがくっついたものだからなのですね。
 キリストの本当の生誕が何月何日だったのかはわかっていません。12月25日というのは、キリスト教が伝来した当時の、ヨーロッパの太陽の聖誕祭(冬至)に合わせてあります。常緑樹(クリスマスツリー)を飾って祝うのも、本来のキリスト教にはなかった習慣です。そもそも、キリスト教は中近東で生まれた宗教。砂漠の中にモミの木は生えません。もちろん、サンタクロースもそりを引いて冬空を飛ぶトナカイも、本来のキリスト教にはないもの。砂漠の真ん中では、サンタもトナカイも暑くて行き倒れます~。(爆)
 ヨーロッパ、特に中部以北のヨーロッパの冬は厳しく長いものです。暖かい春の訪れを本当に心待ちにする人々は、これから本格的に真冬になる12月の末でも、昼が延び始める時期に希望を見いだして、冬至を華やかに祝ったのですね。
 その本来のクリスマス、冬至祭りのイメージを、フルートの世界で再現してみました。

|

« NEWVELランキング(10月分) | トップページ | フルート投稿イラスト・35 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 裏話・2「冬至祭り」:

« NEWVELランキング(10月分) | トップページ | フルート投稿イラスト・35 »