裏話・1「占いについて」
さて。「フルート8」の人気投票はまだ続いていますが、このあたりで、これも恒例になった「8」の裏話など少ししてみたいと思います。ついでに、これまで書いてきた「6」と「7」の裏話も、「裏話」というカテゴリーでまとめましたので、よろしかったらどうぞ。
「8」の裏話の筆頭は、占いについてです。
第17部の終わり~第18部にかけて、ユギルは「招霊占い」というものをやりました。読んでお気づきになった方は多かったと思いますが、これはいわゆる「こっくりさん」です。アイテムをファンタジー風に変えてありますが。
読者から「ユギルがこっくりさんをやっている!」という突っ込みが来ることを期待していたのですが、場面が非常に緊迫していたせいか、結局追及はなく……。(笑)
全国の小中学校でこっくりさんが大流行して、子どもたちが集団ヒステリー状態に陥って救急車で担ぎ込まれる、という事件が多発、学校で、こっくりさんが禁止になった――というのは、朝倉がまだ子どもだった頃の話です。でも、その後も「エンゼルさま占い」などと名前を変えながら、主に女子学生の間で続いているようですけれど。
日本独特の占いのように見えるかも知れませんが、実は、「こっくりさん」というのは世界的に由緒正しい占いです。外国では、「ウィジャ盤」とか「ターニングテーブル」と呼ばれるそうです。やはり、招霊して質問を行い、アイテムや手が動いた先の答えで占いの結果を知る(自動書記させる場合もある)、というものです。「ウィジャ盤」のウィはフランス語のOui、ジャはドイツ語のJa、どちらも「はい」を現す意味のことばをつなげてネーミングしてあるのだそうです。ターニングテーブルというのは、霊がテーブルを動かす、あるいは鳴らすことから。……ポルターガイスト?
ちなみに、このターニングテーブルが登場する有名な小説に、アガサ・クリスティの「シタフォードの秘密」があります。ハヤカワ文庫では「降霊会」と訳されていますね。
外国にあるならば、きっとフルートの世界にもあるに違いない。たとえこっくりさん(ウィジャ盤)であっても、占う人間の能力が高ければ、絶対にすごい結果が引き出せるはず! そんなふうに考えて、ユギルに招霊占いをさせたのでした。
雰囲気、出ていましたでしょうか?(笑)
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コメント
> 読者から「ユギルがこっくりさんをやっている!」という突っ込みが来ることを期待していたのですが
突っ込みたかったのですが~…
なんか、そんな突っ込みしたら、オリバンの剣先がこっち向きそうだったし、読んでる側も声にならない悲鳴状態でしたもの(~~;)
投稿: ぺちゃん | 2007年11月 5日 (月) 13時32分
>そんな突っ込みしたら、オリバンの剣先がこっち向きそうだったし、読んでる側も声にならない悲鳴状態でしたもの(~~;)
わはははっ。
やっぱりそうでしたか~。(^◇^;)
投稿: 朝倉玲 | 2007年11月 5日 (月) 14時14分