展開の話
第13部に取りかかっております。今日中にはまだ書き上がらないと思うので、「進行中」のタイトルはつけませんが。
昨日は午前中、所用を片付け、午後から執筆を開始しました。書いて、書いて、書き進めて……ふと、「あれ?」と立ち止まりました。筆が鈍る、と言っても、実際にはノートパソコンのキーボードを叩いて執筆しているのですから、この表現はおかしいんですが、心の中ではそんなイメージ。急に物語の運びが重くなって、先の場面、先のことばが浮かばなくなりました。うーん、うーん、おかしいな。さっきまではけっこう順調に進んでいたのに。昇平のお迎えに行ったせいで、集中力がとぎれたかな?
いくら考え続けても、どうしても続きが進みません。書いても、なんだかいやに重い。ペンを持って書いていたら、そのペンが急に質量を増して重たくなったように感じたかもしれません。だめだ、これはきっと疲れたんだ、と、とうとうその日は書き進めることをあきらめました。
今朝になって、はっと気がつきました。
場面の進行、登場人物の心理が、本来あるべき道筋から離れ始めていたんじゃないだろうか、と。
登場人物が、「らしくない」ことを言ったりやったりしていないだろうか? 「フルート」という物語の根底を流れ続けるテーマ(というほど大げさなものではないけれど、「フルート」ならきっとこうなる、みたいなもの)から外れているんじゃないだろうか?
昨日書いたところを読み返して納得。やっぱりそうでした。「この人ならば、こうはしない」という展開に移りつつありました。どうりで書きにくかったはずです。
本来の道筋に戻しました。今朝はすらすら進んでいきました。書き上がったのを読んで、「うんうん、この人はやっぱりこうじゃなくちゃねぇ」とまたうなずきました。
書き進めているときというのは、夢中の作業なので、あんがいこの「流れに合わなくなっている」という現象が見えにくいのですが、気持ちのどこかではそれに気がついているのか、とたんに執筆が進まなくなってしまいます。煮詰まる、という状態ですね。
これに関しては、とあるプロの漫画家も似たようなことを言っていてました。その漫画家も、やっぱりそういうときには一度原稿から気持ちを話して、大きな視点で物語を見直すのだそうです。そうすると、無理のある展開になっていることに気がつくのだ、と。そのときには、もう一度大きな源流に立ち戻って考え直すのだ、とも書いていました。すごくよくわかる! と思ったものです。
なんにしても、昨日のミニスランプからは脱出しました。今日は順調に進むといいなぁ~、と考えています。
第13部は、残りあと3章。
……まだまだだな。(苦笑)
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