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2007年3月26日 (月)

「フルート6」裏話・4

 「6」で一番暴れ回ったキャラクターと言えば、これはなんと言ってもランジュール。あっぱれ、と言うしかありません。

 すでに何度も書いていますが、あの場面を書くまで、まったく予定していなかったキャラでした。
 フルートの命を狙って登場してくる魔獣使い。最初は、キーレン伯爵から仕事を請け負った魔獣使いの長老自身においでいただくつもりでした。
 でも、物語ではすでに老人パワーが炸裂中。ピランじーちゃん、ロムド王、敵方のキーレン伯爵、オリバンの伯父のメンデオ公爵、ちらっとだけだけれど、天空王や泉の長老も出てきているし、時の翁という重要人物もこの後登場する予定だったし。
 たまにはもっと若い敵にしよう。若くて柔軟で――オリバンやフルートが堅くて真面目な分、対極を行くようなちゃらんぽらんなキャラクターで――なんて考えていたら、突然あのランジュールが飛び出してきました。
 でも、最初のうちは私がとまどっていて。う~ん、こいつ、いったいどういうヤツだ? おかま? 変態?? ただのバカ?? それとも……
 なんて考えながら書いていたら、いきなり言ってくれました。
「ミーちゃん! ぼくのミーちゃん!」
 その一言がその後のランジュールの大活躍を決定づけました。(爆)

 最後にまた登場したのも、まったく予定外。単純にドラゴンかサイクロップスを呼び出すつもりだったんですけどねぇ。
 「うふふ。ぼくが行くからねぇ」
 と怪しく笑いながら、止める間もなく飛び出していったランジュール。
 最後の最後まで、本当に作者の思惑を越える、実にあっぱれなヤツでした。(笑)

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コメント

ランジュールは、私の頭の中ではサイコパスのような設定なのかしら、と最初思ったのですが、ポリシーを持ったワルといった感じで好感持てました。
物語が進むにつれ、どうにも止まらない面白いキャラで大好きになっていました。あっぱれ!

投稿: アヒルのしっぽ | 2007年3月26日 (月) 14時44分

>物語が進むにつれ、どうにも止まらない面白いキャラで

どうにも止まらない。はいもう、まったくそのとおりです。
作者にだって止められませんでした。(笑)

投稿: 朝倉玲 | 2007年3月26日 (月) 15時39分

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