2013年7月今の被災地・1~福島県新地町~
昨年4月に被災地見学に来てくださった、在米日本人で障害者支援団体役員のKさんが、今年も一時帰国に合わせて、被災地福島県の見学に来てくださいました。7月23日のことです。
テレビや写真、動画などで津波やその後の惨状を目にした方は多かったと思いますが、その場所が「今」どんな状態にあるのか、他所に住んでいると、なかなか知る機会がないだろうと思います。私自身、中通りに住んでいるので、昨年以来浜通りには行っていませんでした。
福島県の沿岸部はどんな様子なのか。広い浜通りのほんの一部ですが、私たちがマイカーで回って目にした光景を、写真を中心にお届けしたいと思います。
新地町・釣師浜(しんちまち つるしはま)
福島県の最北端、一番宮城県寄りにある町で、津波の被害が非常に大きかった場所です。
昨年はこんな光景でした。
同じ場所をほぼ同じ角度から写した今年の写真。
瓦礫はほとんどそのままですが、緑の草が地面と瓦礫をおおい隠そうとしていました。
後ろでは土地の「かさ上げ」工事が行われていました。土砂を運ぶダンプカーがたくさん走り、ショベルカーやブルドーザーがひっきりなしに動き回っています。
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これも2012年4月の光景。海岸に続く道路が崩落していました。
2013年7月の同じ場所。道路の後ろ(南側)がかさ上げされたことがはっきりわかります。前日にかなり強い雨が降ったので、沈下したところに水が溜まっていますが、排水のホースがあったし、水の中に草が生えていたので、普段は湿地になっているのではないかと思います。
帰宅してから新地町のホームページにアクセスしたら、復興計画が公開されていました。
写真に写っている、かさ上げされている場所は、将来産業や観光やスポーツ、レクリエーションなどの施設が創られる地区になるようです。右側のまだ手つかずの地域も、将来は盛り土して、防潮林や公園などになる計画になっています。
☆新地町ホームページ
http://www.shinchi-town.jp/
☆新地町復興計画(PDF)
http://www.shinchi-town.jp/pdf/fukkouproject.pdf
防潮堤の向こう側が海です。防潮堤は今はまだ壊れたままですが、これまでより1メートル高くして復旧されるそうです。
新地町は住居をもっと内陸の高台に集団移転する計画なので、この沿岸に人家が建て直されることはありません。
左は復旧中の釣師浜漁港。大きなクレーンが動いています。
中央に見える建物は、去年も行った相馬双葉漁業組合新地支所。
去年の様子。
今年の様子。
建物はまだそのままですが、ここでも工事用車両が動いていました。
去年は建物のすぐ近くまで行って撮影したのですが、今年は工事の邪魔になってしまうので、遠くからカメラに収めただけで引きあげました。
(以下その2に続く)
【参考】
☆2012年の被災地見学の記事(新地町)
http://ley.cocolog-nifty.com/hitorigoto/2012/04/post-97af.html
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