大震災17日目
3月27日 日曜日 天気:夜の間にうっすら雪 その後晴れ 寒い
昨夜、昇平がフリースクール「みんなのひろば」のS先生へ出したメールに、返事が来ていた。スクールの中は少しずつ片付いてきたけれど、2階のスクールへ至る階段がまだ壊れたままだという。「必ずスクールを再開するから、もう少し待っていてね」と書かれていたけれど、修理するためのお金がスクールにも大家さんにもなくて、再開の見通しが立っていないのだとわかった。
昇平は毎日何度も「早くみんなのひろばに行きたい」「S先生や友だちと会いたい」と言い続けている。私も、他の保護者のお母さんたちとメールや電話で話したけれど、やっぱり子どもたちが「ひろばに行きたい」と言っているという。この状況で、ストレスがたまっている子も多いようだった。
一刻も早くフリースクールを再開する必要があるのだけれど、そのためにはどうしたら良いのだろう? 私たち保護者も被災者だから、教室を再開するための資金をぽんと出すことはできない。一晩考えて、みんなの善意に助けてもらおう、と思いついた。
募金お願いのページを朝から作り始めて、午後に完成させ、私のサイトのトップページや掲示板、ブログ、ツイッター、バーチャルコミュニティのニコッとタウンと、思いつく限りのところで協力を呼びかけたところ、日曜日だというのに、ニコッとタウンの友人たちが「さっそく募金したよ」と連絡をくれた。ネット銀行なら、すぐに募金の振り込みができるのか! と古い人間の私は驚いたのだけれど、本当に本当に嬉しかった。
みんなの善意が積み重なって、どうか一日も早く「みんなのひろば」が再開しますように!
午前中、家の中を掃除してから、JAのガソリンスタンドへ整理券をもらいに言った。歩きや自転車の人、なけなしのガソリンで軽トラを運転してきたおじいちゃんたち……。給油所の中は人でいっぱいだった。組合員コードを書いて整理券をもらったけれど、レギュラー20リットルまでで、給油日は4月10日と書いてあった。あと2週間後だから、それまではとても持ちそうにない。どこかで給油できるといいのだけれど。
昇平は今日も自転車でスーパーまで買い物に行って、牛乳を2本も買ってきてくれた。ありがとう!
お義母さんは障子張りと、座敷の押し入れの中の掃除と整理。途中で仙台の妹さんが寝具を取りに来た。
家を、家財道具ごと失ってしまうと言うのはどういうものなのだろう、と改めて思う。残っているのは、本当に自分自身の体だけ。零(ゼロ)からの出発……。それでも、人は生きようとするのだよね。そのひたむきさに、時々涙が出そうになってくる。
昇平は、本当に何度も「みんなのひろばに行きたい」と言っている。被災後2週間が過ぎて、ショックや不安が外に出始めたのかもしれない。一番心がくつろぐ場所へ戻りたい、と切に願っているのだ。
大丈夫、行けるからね。きっとまた行けるからね。みんなの善意を信じようね。
朝食:ごはん、ハムと白菜ときのこの中華炒め、目玉焼き、ほうれん草味噌汁
昼食:ホットケーキ、朝食の残り、イチゴ、牛乳
夕食:ご飯、キャベツときのこ入りポークチャップ、一口ヒレカツ、冷奴、ほうれん草ゴマ和え、ニラ玉汁
一口ヒレカツは、お義母さんが買ってきてくれたもの。昇平や旦那にはボリュームある食事が必要だから、とても助かった。
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