大震災13日目
3月23日 水曜日 天気:晴れ
震災13日目。
今日はコスメボックスや台所の引き出し、寝る部屋(兄ちゃんの部屋)のマンガの整理などをした。これで家の中の整理はほぼ完了。明日は昇平の予備のパソコンを出してやる予定。大丈夫かと思っていたのだけれど、先に電源を入れてみたら異音がしたので。修理しなくてはならないだろうな。
家の中は見違えるように綺麗になった。これで2階に安心して寝られるようになれば、完全に元通りなのだけれど、相変わらず余震が多くて、とても2階には寝ていられない。兄ちゃんの部屋は上に2階がのっていないし、周囲に倒れてくるような家具もほとんどないのだけれど、それでも寝るときにはまだ洋服を着たままでいる。昨夜も夜更けに大きめの余震があり、朝方にはいわき市南部で直下型の余震があった。いわき市の方は震度5強。しかもたてつづけに揺れて、こちらにも強く伝わってきた。本当に、なかなか落ち着くことができない。
原発の方は、電源が戻って、電気によるコントロールが可能になりそうだという。早く! 早くこちらも落ち着いて!
今朝、2階の片付けをしながらラジオを聴いていたら、「天空の城ラピュタ」の主題歌「君をのせて」が流れてきた。私のお気に入りで、地震が起きる前に本当に何度も聴いていた曲。それを聴くうちに涙が出てきた。震災の後、悲しかったりつらかったり嬉しかったりするたびに、何度も涙ぐんできたけれど、まともに涙を流したのは初めてのことだった。
津波に襲われた地域では、すべてをなくした人たちが大勢いる。私には家も家族もあるけれど、それでも、私も確かに何かを失った。それは何だろう、と考えて、「安全」であり「安心」であり「平和」なんだと思い当たった。無意識のうちにあると信じていた「安全」が、虚構だったと思い知らされた日。私たちはなんて脆い世界の上に住んでいるのだろう。でも、だからこそ、この命が愛しい。
食料、特にパン、牛乳、納豆などの日配品が手に入りにくい。お菓子も売り場に少なくなってきたけれど、それだけに、手元にある食べ物を大切に食べるようになった。無駄食いすることも、まだ食べられるものを捨てることも、少なくなっている。これが本当の姿なんじゃないかと思ったりもする。
近所の農家の人が、新鮮なニラをどっさり持ってきてくれたので、さっそくニラ玉汁とニラのおひたしにした。そういうことの幸せも、本当に強く感じる。
夜、町内に住む旦那の義姉から、ソースとサラダ油を買って届けてほしいと電話があった。ガソリンがなくて、車で買い物に行けないから、と。このあたりは交通過疎地だから、自家用車が使えなければ、毎日の買い物にさえ不自由するようになる。旦那はスーパー勤務だから、さっそく職場で注文の品を買って、ついでにニラも持って届けに行った。
朝食:ご飯(旦那と昇平はカレーライス)、目玉焼き、イワシの缶詰、キャベツの味噌汁
昼食:ホットケーキ、スライスチーズ、サンマの缶詰
夕食:ご飯、アジの干物、鶏モモの照り焼き、砂肝塩焼き、野菜炒め、ニラ玉汁、野菜サラダ、冷や奴、ニラのおひたし
朝食、昼食は簡単でも、夕食だけはできるだけバランス良い献立にしようと心がけている。この状況の中で、栄養をしっかりとっておくのは、とても大切なことだと思うから。
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