兄ちゃんの手料理
埼玉の大学に行った兄ちゃんが、夏休みで帰省しています。
大学のそばにアパートを借りて、そこで自炊をしている兄ちゃん。家から米を送って「ご飯さえ食べてれば死なないし、経済的にも楽だよ」と言い聞かせたら、真面目に食事を作っていたようで、時々、その日のメニューの証拠写真など携帯に送ってきていました。
家に帰ってくれば、食事は家族が作ってくれます。「自分で作らなくていいってのは、すばらしい!」とか言いながら、我が家の味を堪能していた兄ちゃんですが、昨日、思い立ったように「今日は俺が作ろうか? チンジャオロースー。俺、うまいよ」と言い出しました。ほうほう、それじゃお願いしようかな、とピーマンとタケノコ水煮と豚バラ肉を買って、夕飯に作ってもらいました。
昨日の夕飯には、おばあちゃんも兄ちゃんの好きな「すいとん」を作ってくれて、広くもない台所は私、兄ちゃん、おばあちゃんで満杯。そこに何故か昇平まで加わってテーブルから兄ちゃんに声援を送るから、本当に身動きもできないくらいの状態でした。
昇平は、兄ちゃんに何か欲しいものがあると、冷蔵庫まで飛んでいって取ってくる。頼んでないものまで持ってきてくれる。一緒に仲間入りしたかったんでしょうね。兄ちゃんから、「邪魔だから手を出すな!」と言われていましたが。(笑)
兄ちゃんの料理の手つきを見ていましたが、「こんなに大量の材料を刻むのは初めてだ!」とか言いながらも、肉を細切りにして下味をつけ、たくさんのピーマンやタケノコを千切りにし、中華鍋を振って炒め、隠し味にはオイスターソースや鶏ガラスープを使い、仕上げにはごま油をたらす……いやぁ、手慣れたものでした。あんた、本当にちゃんと自炊してたのねぇ。
そして、肝心のお味はと言うと、はっきり言って、私のチンジャオロースーよりおいしかったです。本人が自慢するだけありました。
「う~ん、これは負けたわね。確かにおいしいわ」と誉めたら、得意そうな顔で、学校の友達にも作って食べさせたけれど、全員がおいしいと言ったのだ、などと話して聞かせてくれました。
おじいちゃんもおばあちゃんも、孫の手料理に大喜び。食卓でまた誉められて、兄ちゃんも大満足。昇平までが「兄さんのチンジャオロースーは本当に(お母さんのとは)ひと味違う!」とたくさん食べていました。
一人っ子でいた期間が長かったからか、いつまでも甘えん坊なところが抜けなかった兄ちゃんだけれど、一人暮らしを始めて、だんだんしっかりしてきたようです。
そんな兄ちゃんを見て、昇平が、「ぼくも将来大学生になったら、兄さんみたいに一人暮らしをして料理するんだ」と言いました。うん、大学生になるかどうかは別にしても、君もがんばれ。(笑)
家族が大勢集まって、賑やかだった夏休みももうすぐ終わります。月曜日から小中学校は二学期開始。その日に、兄ちゃんも埼玉へ帰っていくそうです。
写真を取り忘れてしまったので、アパートで兄ちゃんが作って送ってきたチンジャオロースーの写真を。一緒に写っているのは、やはり兄ちゃんの得意料理の餃子のスープです。
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