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2006年1月30日 (月)

お兄ちゃんと卓球

昨日は、地区の町内会対抗卓球大会だった。
お兄ちゃんは中学生時代、卓球部だったが、元を正せば、この大会に出場するおばーちゃんの練習にくっついていって、集会所の卓球台で遊ばせてもらっていたのがきっかけで、卓球が好きになったような気がする。今はもう、おばーちゃんは大会にでることはできないけれど、それに代わって、お兄ちゃんが選手として出場するようになった。
とはいえ、お兄ちゃんも高校に入ってから卓球をやっていない。部活動をする時間がないのだ。1年間のブランクに腕はなまり、本人も「今年はもう大会に出ない」と言っていた。
ところが、練習に顔出ししてみれば、やっぱり大人たちがかわいがってくれるし、選手のなり手も少ないので、結局は大会に出ることになってしまった。
で、その結果。
団体戦は3回戦で負けてしまったものの、個人戦で出場したダブルスで組んだ相手にも恵まれて、なんと優勝してしまったのだ。親睦が目的でも、実は県大会や国体まで行って上位に入賞したことがある、なんて卓球OBが何人もいるこの地区。その中で高校生が優勝したものだから、ちょっとした人気者になっていた。

……とまあ、ここまでは、親バカの自慢話。(笑)
ここからは、ちょっとばかり、母親としての想い。

今回、私はお兄ちゃんが卓球の試合をしているところを、初めてまともに見ることができた。
中学3年間、ずっと卓球部でがんばっていて、何度も試合もあったというのに、私は一度も応援に行かなかった。否、行けなかった。
平日の大会なら、昇平のお迎えの時間が引っかかってきたし、土日の試合の時には、昇平を一緒に連れて行けなかった。昇平が応援席でおとなしくしているなんてのはまず不可能だし、じーちゃん、ばーちゃんに子守を頼んでいくのも、負担が大きすぎて気の毒。旦那はあの頃、土日も仕事だった。そんなわけで、本当に、ほんとうに、一度もお兄ちゃんの試合を見てあげることができなかったのだ。
今回、初めて間近で見たお兄ちゃんは、なんだか普段とは違って見えた。
最初の1セットこそ、調子が出なくて落としたけれど、その後は顔つきも別人のように厳しくなって、圧倒的に勝ち進み、待ち時間にはずっと壁打ちをしてコンディションを整えていた。
確かに、一年間のブランクは大きくて、勘や技術は確実に落ちていた。でも、これからも練習次第でもっと伸びる力があることは、素人の私が見ていてもわかった。
部活動ができない高校に入れてしまったことを、親として、本気で後悔してしまった。

いや、結局二つのことを一度にはできない子だから、「勉強か卓球か」の二者択一で、「勉強」を取るしかなかったのだし、将来を考えれば、やっぱり勉強は大事になってくるのだけれど。
でも……親は欲張りだから、「部活動もやらせてあげたかったなぁ」と、どうしても考えてしまう。
いや、県大会で上位入賞したり、国体に行ったり、なんてのはとても無理だったと思う。でも、部活動の良さは成績だけじゃないし、自分の持っている力も伸ばしたかっただろうし。
「どちらか」しか選べないというのは、つらいよなぁ、と本当に思った。

ただ、ひとつだけ、以前と違った部分も見つけた。
不利な状況になっても踏ん張る精神的な強さは、現役時代よりも間違いなく強くなっていたのだ。
中学の頃、試合で実力を出せずに負けることが多かったのは、プレッシャーに弱くて、ちょっとでも押されてくると、とたんに気持ちから負けていったから。
もしかしたら、毎日厳しい学校生活を送る中で、精神的にタフになってきているのかもしれない。

高校の間は無理でも、大学生や社会人になってから、また卓球を始めてくれたらいいな、と思う。
試合に勝つことだけでなく、スポーツをすることの楽しさとか、そこから得られるさまざまなことを、ぜひ経験していってもらいたいな、と。そして、経験を積み重ねて、素敵な大人になっていってほしい。
普段は昇平に手がかかっているけれど、お兄ちゃんだって、大事な私の息子だから。

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