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2005年4月28日 (木)

子どもの将来

※注:これはてくてく日記ではありません。

先日、二男の家庭訪問があったのだけれど、突端から「学校での今後の指導の長期目標を立てていくために、おうちの方に、将来どんなふうになっていってほしいか、お聞きしたいんですが」と担任から言われました。家庭訪問なんて10分かせいぜい15分、家の玄関先だけで失礼することも多い昨今、さすがに特殊学級の家庭訪問だけは非常に充実しているのです。(ちなみに、熱心な親が多いので、参観日の後の懇談会もものすごく充実しています。)

将来どんなふうに・・・と問われて、ちょっと考えました。障碍のあるなしに関わらず、親は子にいろいろな将来を夢見るものだけれど、こういう子どもだと、「将来高校に進学すること」とか「特殊学級から普通学級に移ること」なんていうのが、将来の夢になってくる場合もあるんでしょう。その家庭によっては。
でも、私は、そんなところを将来の目標にはしたくないな、と思いました。子どもはやがて学校を卒業して、社会人になっていきます。そして、親はたいてい子どもより先に人生の舞台から退場していきます。後に残された子どもが、自分の力で生きていけるように。自分を信じて、自分の力で生きていける人間になれるように。それが我が家での将来の目標であり、そのために例えば特殊学級や普通学級、高校、専門学校といった進路が出てくるのだろうと考えています。

昇平には苦手なこと、うまくできないことがたくさんあります。でも、その一方で素晴らしい才能も持っている、と私は感じています。その中でも特にすごいな、と思っているのは絵を描く力。紙と鉛筆で、クーピーで、パソコンのお絵かきソフトで、昇平は実に自由自在に作品を描き上げます。将来のことは誰にも分からないけれど、この絵を描く力を、将来の力にしていってくれたら素敵だなぁ、と思います。

最近、昇平がなかなかパフォーマンス性にあふれた作品を作るようになってきたので、お兄ちゃんまでがその才能を認めるようになってきました。
「昇平のヤツ、けっこうすごいんじゃないか?」というのが、そういう時のお兄ちゃんの口癖です。
でも、その後できまって出てくるのが、「それに比べて、俺は何も才能がないよね。つまんない人間だよなー」というセリフ。
お兄ちゃんも高校一年生。そろそろ本格的に自分探しを始める年代なのです。
だから、私はお兄ちゃんにはこう言います。
「君は誰とでも仲良くすることができるでしょう。協調性があるって言うのは、ものすごい才能なんだよ」
「でも、昇平みたいに何かに秀でているわけじゃないんだよな。社会でうまく行くのは、そういう特別な才能があるヤツなんだよ」
とお兄ちゃん。そうね、確かにそういう人物の話が取り上げられて有名になることは多いけれど。
でも、実際に社会で一番活躍するのは、実は、協調性とやる気があって、仲間と一緒にひとつの仕事を作り上げていくことができる人間。会社はそういう人を一番多く募集するわけです。

ある方面の能力だけが飛び抜けていて、その力を生かす方向で将来を考えることになる昇平と、平均的で安定した能力を持っていて、協調性と真面目さで、社会の一員として生きていくだろうお兄ちゃん。
どちらの人生も正しいし、どちらの人生も素晴らしいものだ、と私は思います。
一番大切なのは、自分を信じて、自分の力で生きていけるようになること。力及ばない時には、まわりの人に協力を求められること。
そして、子どもたちが大人になったある日、ふと自分自身を振り返って、「こんな自分がけっこう好きだな」と感じてくれるようになったら・・・
最高だな、と私は思うのです。


おまけ:
「昇平美術館」 昇平の作品をいろいろ集めてあります。

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